南北の平和度指数そろって下落、哨戒艦事件など影響

【ロンドン２５日聯合ニュース】昨年は朝鮮半島の緊張が高まり、韓国と北朝鮮の平和度が大きく下落した。

　英シンクタンクなどが１５３カ国・地域の平和度をランク付けした報告書、２０１１年の「世界平和度指数」によると、韓国は１．８２９点で前年より７ランク低い５０位、北朝鮮は３．０９２点で１０ランク低い１４９位だった。

　平和度指数は兵器輸出や犯罪、潜在的なテロの危険性、社会・政治的な安定性など２３指標を数値化し、公表している。指数が１に近接するほど、「平和な状態」を表す。アイスランドが指数１．１４８点で一番平和な国となり、次いでニュージーランド、日本と続いた。最下位は３．３７９点のソマリア。

　南北の平和度指数がともに下落したのは、昨年３月の韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件と１１月の延坪島砲撃により、朝鮮半島の緊張が極度に高まったためとみられる。

　報告書は、北朝鮮は軍事費支出が国内総生産（ＧＤＰ）の２０％を占め、１５３カ国・地域のうち最も高く、重火器も増加。殺人や暴力犯罪が増え、公開処刑が少なくとも３倍以上増加するなど、政権による暴力が大きく増加したとの報道もあると指摘した。強盗や人身売買などの犯罪も増えたと分析している。

　韓国は周辺国との緊張関係や軍事力、重火器の規模などがマイナス要素として指摘された。

　南北の指数は、２００８年が３２位と１３３位、２００９年が３３位と１３１位、昨年は４３位と１３９位だった。３年連続で指数が後退している。