大学納入金５年間で３０％上昇、物価上昇率の２倍

【ソウル２３日聯合ニュース】過去５年間の韓国の大学と大学院の納入金上昇率が、消費者物価全体の上昇率の２倍に迫ることがわかった。納入金は１年生を基準に算定し、入学金、授業料、既成会費、学生会費が含まれる。

　韓国銀行と統計庁が２３日に明らかにしたところによると、２００５～２０１０年の教育費上昇率は２２．８％だった。このうち私立と国公立の大学・大学院、専門大学（短期大学に相当）の納入金上昇率はいずれも３０％前後と高い数値を記録。これに対し、同じ期間の物価全体の上昇率は１６．１％だった。

　分野別でみると、国公立大学が３０．２％、私立大学が２５．３％、専門大学が２８．８％、国公立大学院が３１．６％、私立大学院が２３．９％となっている。

　大学納入金は削りたくても削ることができず、親と学生の負担はさらに重くなっていると指摘される。韓国銀行が昨年末に２４１５世帯を対象に実施した家計金融調査でも、７．９％が、家計の生活費に最も大きな比率を占める支出は学校納入金だと回答している。食費、私教育費、病院費、貸付金利子に次いで、４番目に高かった。

　市民団体の参与民主社会市民連帯は、大学生の子どもが２人いる家庭は年収の３分の１ほどを納入金に使っていると話す。

　ことしから、大学納入金が直前３年の平均物価上昇率の１．５倍を超えることがないよう上限制度が導入されるが、すでに納入金は上がるだけ上がっており、家計の負担軽減に大きな効果はないと指摘される。