メリットが多数あり芸能人はもちろん一般人からも人気の義務警察は、平均競争率がなんと約20倍(2017年2月時点)。倍率の高さや諦めずに数回以上応募する人もいることから、考試という韓国の国家公務員試験をもじって「義警考試(ウィギョンコシ)」なる新造語ができるほどです。
応募は
徴兵検査で1~3級の現役に判定された場合にでき、すでに決まっている陸海空軍など他の軍への入隊日が29日以内に迫っている人や、兵役逃れをした人などは対象外。なお特技要員に応募する際には、各分野の資格や6ヶ月以上の職務経歴などが加わります。
試験内容は適性検査と身体・体力検査、面接の3つ。全て合格したら犯罪経歴がないかチェックし、最終的に合否が決まります。合否判定には32年間面接が重要な役割を担ってきましたが、義務警察ばかりに応募が偏る現状を解決するため、2015年11月からは面接を廃止。試験をクリアした人の中から、抽選で選抜されることになりました(警察広報団を含む一部所属先については、抽選対象外)。
ちなみにこの方式は1988年、カチューシャ(
駐韓米軍で勤務する軍人)の試験に抽選制度を導入した後、競争率が落ちた事例を元に練られた対策です。人気の高い義務警察も、抽選対象外の一部所属先を除いて運で決まることになり、今後応募が減少するかもしれません。