早くも1年の半分が過ぎ、夏真っ盛りの今日この頃。2010年上半期のK-POPシーンはどんなようすだったでしょうか?上半期もっとも話題になった曲をピックアップし、関連エピソードも含めて「なんで話題になったの?」というテーマで振り返ってみようと思います!
2010年上半期の人気アルバム
集計期間:2010/1/1~6/30 出典:HANTEOチャート
順位 |
歌手名 |
アルバム名 |
売上枚数 |
1 |
SUPER JUNIOR |
The Fourth Album(4集Aヴァージョン) |
120,279 |
2 |
少女時代(ソニョシデ)
|
Oh!(2集) |
117,806 |
3 |
少女時代 |
Run Devil Run(2集リパッケージ) |
49,211 |
4 |
SUPER JUNIOR |
The Fourth Album(4集Bヴァージョン) |
46,188 |
5 |
2AM(ツー・エーエム) |
死んでも離さない(ミニアルバム1集) |
34,509 |
6 |
Rain(ピ) |
BACK TO THE BASIC(スペシャルアルバム) |
33,873 |
7 |
2PM(ツー・ピーエム) |
DON’T STOP CAN’T STOP(ミニアルバム) |
29,609 |
8 |
BEAST |
SHOCK OF THE NEW ERA(ミニアルバム2集) |
24,404 |
9 |
KARA(カラ) |
LUPIN(ミニアルバム3集) |
23,358 |
10 |
SS501(ダブルエス・オーゴンイル) |
Destination(ミニアルバムスタンダード盤) |
20,249 |
話題になった曲をご紹介!
最近は音源市場の隆盛により、アルバムを購入するより音源を廉価でダウンロードまたはストリーミングして聴く方が一般的な韓国。アルバムではなくデジタルシングルをリリースするケースも増えました。「話題曲」はヒットチャートとは必ずしも比例しませんが、大手オンライン音源サイト「ソリパダ」(www.soribada.com)の1~6月月間ダウンロード&ストリーミングチャートを参考に、ピックアップしてご紹介しましょう!
ソリパダチャート 2月2位
「死んでも離さない(チュゴド モッポネ)」 2AM (ミニアルバム1集「死んでも離さない」タイトル曲)
感性豊かなヴォーカルを生かしたバラードソングを中心に発表している4人組ボーイズ グループ、2AM(ツー・エーエム)。訴えかけるような切ない歌詞とスタイリッシュかつダンサブルなラブバラードの「死んでも離さない」は、近年アイドルグループによるダンス曲が主軸を成すK-POPシーンに、新年早々新鮮な風を呼んだ。
数多くの女性のハートをがっちりと掴み、男性的観点による歌詞や楽曲の良さもあって男性の人気も得た、2010年上半期最高の話題曲。また2008年のデビュー以来この曲で国民的アイドルグループに急浮上した2AMは、テレビ番組での親しみやすいイメージもあり、各種CMにも引っ張りだこだ。

「バラードドル(バラードアイドルの略)」とも呼ばれる2AM

他のアイドルに比べ、ヴォーカルを際立たせた曲が多い
ソリパダチャート 2月3位
「ひとりぼっち(ウェトリヤ)」 CNBLUE(ミニアルバム1集「Bluetory」タイトル曲)
2010年上半期、2AMの「死んでも離さない」と同時期にリリースされ、双璧を成したと言えるほど大衆的な人気を得た曲が、新人バンド・
CNBLUE(シーエヌブルー)の「ひとりぼっち(ウェトリヤ)」だろう。レトロながら重みのあるビートとJ-POP風のサウンド、特徴のあるヴォーカルと「ウェトリヤ、ウェトリヤ、daridiridara du~」と繰り返すリフレイン部分など、男女かかわらず聴きやすく、一躍センセーションを巻き起こした。
ソリパダの上半期検索ワードランキングでも「CNBLUE」が3位に入るなど、バンドが育たないと言われるK-POPシーンで久しぶりに新しい風を吹き込んでいる。また、リリース早々インディーズバンドの曲の盗作疑惑にも巻き込まれたことで同情票も集まった。日本での音楽活動も盛んに行なっている。

韓国ではめずらしい、4ピースボーイズバンド

(写真中央)ドラマ「美男(イケメン)ですね」でブレイクしたジョン・ヨンファがメインヴォーカル
ソリパダチャート 6月1位
「小言(チャンソリ)」 IU with スロン(2AM) (デジタルシングル「小言」タイトル曲)
「小言」は、ヴォーカルと幅広い音楽的感性、表現力を持つ10代の若手ディーバ・IU(アイユー)が、2AMのスロンとデュエットした明るいラブソング。人気テレビ番組「私たち結婚しました」に仮想夫婦として出演するチョ・グォン(2AM)&ガイン(
Brown Eyed Girls)カップルの第1段デュエットソングに続くかたちでリリースされた挿入歌第2段で、お茶の間の人気を得た。
大衆的なメロディとボーイフレンドへのもどかしい気持ちを「小言」風に表現した歌詞も、多くの女性の共感を呼んだもよう。 オンラインチャートの上位に長い間ランクインしており、2010年上半期幅広い年代に愛された。

人気テレビ番組「私たち結婚しました」の挿入歌としてお茶の間デビューした

(写真左)2AMのスロンとのデュエットも話題に
ソリパダチャート 3月1位
「あなたのせいで狂いそう(ノ テムネ ミチョ)」 T-ara (1集リパッケージアルバム「Breaking Heart」タイトル曲)

日本メジャーデビューした T-ara(写真は新メンバー加入前のもの)
人気急上昇中の7人組ガールズグループ 、
T-ara(ティアラ) 。1stアルバムのタイトル曲「Bo Peep Bo Peep」のキュートさから180度転換、ポップさを加えた耳に残るエレクトロニックサウンドと、妖艶な魅力を惜しみなく発揮したダンスパフォーマンスで話題を呼んだ。
ガールズグループのKARAや少女時代も同時期にセクシーコンセプトでアルバムをリリースし話題になったが、インパクトではT-araが一枚上手だったと言えよう。
ソリパダチャート 4月3位
「君でなければだめなんだ(ノ アニミョン アンデ)」 イェソン(ドラマ「シンデレラのお姉さん」主題歌)

ドラマの主題歌を歌ったイェソン(SUPER JUNIOR)
最後はドラマのサン トラから。2010年上半期のヒットドラマ「
シンデレラのお姉さん」の主題歌「君でなければだめなんだ」は、ドラマ「バリでの出来事」サントラなどで知られるパク・ジュンス氏が作曲し、SUPER JUNIORのイェソンが歌った。ドラマの
ミュージックビデオが公開されるやいなや歌手への問い合わせが殺到し、3月31日にドラマがスタートすると同時に主題歌も怒涛の勢いでヒットチャートを駆け上がった。
人気ポータルサイト「サイワールド」(www.cyworld.com)の4月のデジタルミュージックアワード1位も獲得している。訴えかけるような深みのあるヴォーカルが特徴の哀切なポップバラードで、主人公たちの織り成す運命的な愛の物語を際立たせた。
2010年上半期のK-POPシーンは?
人気アーティスト同士のデュエット曲が多数登場

ヒョナ(4minute)

ジュンヒョン(BEAST)
2010年上半期は、デュエットやフィーチャリングが多かったようです。上記のIU&スロンやチョ・グォン&ガインをはじめ、
イ・ヒョリ&ゲリー(Leessang)、アンタッチャブル&ナルシャ(Brown Eyed Girls)、
イ・スンギ&カン・ミンギョン(
Davichi)、ヒョナ(
4minute)&ジュンヒョン(BEAST)、ソ・ヨンウン&チョンヨプ(Brown Eyed Soul)、MCモン&ソ・イニョン(元
JEWELRY)、K.will&ウン・ジウォン、Mighty Mouth(マイティマウス)&
ペク・チヨンなど、錚々たるメンツ。
アーティストにとっては話題性に加え相乗効果も期待でき、ファンにとっては一度に二度おいしく聴きごたえ・見ごたえもあるというわけです。この勢いは下半期も続きそう。
ヒョナとジュンヒョンは同じキューブエンターテイメント所属
セクシー&筋肉、スモーキーメイク&ブラックカラーが人気
2009年にBrown Eyed Girlsや2PMが呼び込んだと思われるセクシー&筋肉ブーム。どこまでカゲキになれるか、とでも言うかのように、新しいイメージに挑戦する男女アイドルグループの間で流行しました。SUPER JUNIORやBEASTなどボーイズグループが体を鍛えて登場し、T-araやKARA、少女時代などガールズグループがセクシーなブラック衣装を身にまとう姿がK-POPシーンを掌握。しかし皮肉にもタイトル曲のイメージがかぶるという笑えない事態も起こりました。

SUPER JUNIOR

少女時代
SUPER JUNIOR、少女時代ガラリとイメージチェンジしたアルバムをリリースし話題に
天安艦沈没による音楽番組休止の影響

4月初旬にアルバムを
リリースしたワールド
スターのRain(ピ)
3月26日に勃発した天安艦沈没事件。
国家的な追悼ムードの高まりにより、放送業界では4月から娯楽番組の休止が相次ぎました。特に地上派テレビ局の主要音楽番組休止は、すでにリリースしていた一部アーティストにとって少なからぬ打撃となったようです。中には哀悼としてアルバムリリースを延期するアーティストもいました。
盗作疑惑の話題も
盗作疑惑はいつも何かしら存在しますが、2010年上半期は、イ・ヒョリやCNBLUEの曲をはじめ、2AM、T-ara、ヒョナ、
Wonder Girls、少女時代、
After Schoolなど多くのアーティストたちについてまわりました。その真偽はともかくとして、ネット上では比較対象の映像や音源も出回るなど、盗作疑惑の話題が目立ちました。
2010年上半期のK-POPシーンは、ヒットチャートの上位をアイドルグループが席巻するなど、依然としてグループ歌手の天下が続いています。男女に分ければ、ガールズグループ熱風に負けじとアルバムをリリースしたボーイズグループの巻き返しが目立ちました。またRain(ピ)やWonder Girls、テヤン(BIGBANG)、T.O.P(BIGBANG)、カン・ミヨン(元Baby V.O.X)、トゥゴウン カムジャなど何年かぶりにK-POPシーンに戻ったアーティストたちの活躍も見られました。
下半期は7月の
SE7EN(セブン)や
DJ DOCに続き、
BoA(ボア)、
BIGBANG(ビッグバン)などアルバムリリース予定のアーティストが続々とのことなので、期待したいですね。
今月の人気アルバム
出典:HANTEOチャート
順位 |
歌手名 |
アルバム名 |
1 |
SHINee(シャイニー) |
Lucifer(2集Aヴァージョン) |
2 |
SE7EN |
Digital Bounce(ミニアルバム) |
3 |
ソ・テジ |
2009 Seo Taiji Band Live Tour:The Mobius |
NaRoのおすすめK-POP

Orange Caramel
Orange Caramel 1st Mini Album
After Schoolから初めて登場した、ナナ、レイナ、リジーの3人組ユニット、ORANGE CARAMEL(オレンジ・キャラメル)。いわゆる日本のアイドルを彷彿とさせるキラキラ&フリフリ&ピンク衣装のベタベタ乙女コンセプトがこれまでの韓国になかったタイプで、チャート上位ではありませんが話題を呼んでいます。
タイトル曲はその名も「魔法少女(マボッ ソニョ)」!振り付けといいトロット(韓国の演歌)風のレトロで軽快なメロディといい、盛り上げにぴったり。「ネタ」として持っておいてカラオケで盛り上がっちゃいましょう!