日本でも女性だけでなく男性にも徐々に人気が広がっている韓国時代劇。現在、韓国で放送中の時代劇「 善徳女王(ソンドッヨワン)」は2009年5月から始まった長編ドラマで、視聴率40%を超えた大ヒット作です。
日本でも10月からBSフジで放送が始まり、はやくも「善徳女王」の魅力にはまっている方も多いのでは?今回は、12月5日に、ドラマの舞台となった新羅の古都・慶州(キョンジュ)で行なわれた「善徳女王OSTコンサート」のレポートとともに、慶州にある「善徳女王」の撮影地もご紹介します。
ドラマ「善徳女王」
7世紀の新羅(シルラ)時代、韓国歴史上初の女王「善徳女王」の生涯を描いた時代劇で、2009年下半期の大人気ドラマ。王座のために愛をあきらめた主人公と周囲の人々が繰り広げるロマンチックなストーリー展開に加え、悪役美室(ミシル)を演じる中堅女優コ・ヒョンジョンのカリスマたっぷりの演技、脇を固めるイケメン俳優の登場などが人気の秘密。
登場人物:イ・ヨウォン、コ・ヒョンジョン、オム・テウン、パク・イェジン、キム・ナムギル、ユ・スンホ
「善徳女王」OSTコンサート
12月5日(土)、慶尚北道(キョンサンプット)・慶州(キョンジュ)の室内体育館で行なわれた「善徳女王OST(オリジナルサウンドトラック)コンサート」。慶州市民をはじめ、全国の「善徳女王」ファンや日本からのファンなど、約4,000名もの人たちが足を運びました。
主役の善徳女王を演じる女優のイ・ヨウォンをはじめ、そのほかの出演者も参加するということで、開催前から話題を集めていました。
「慶州の星」宣布式
コンサートが始まる前に、慶尚北道の名誉観光広報大使に任命されたイ・ヨウォン、美室の情人であるソルォン役のチョン・ノミン、キム・グンホンプロデューサーが舞台に上がり、委嘱式が行なわれました。
また、善徳女王時代に作られた天文台の 瞻星台(チョムソンデ)を保有する慶州に、大規模の天星台天文科学公園を開設するにあたり、北斗七星の6番目の星であるミザール(開陽星)を慶州の星として認定する宣布式も行なわれました。
ステージに上がったイ・ヨウォンは、善徳女王として負担はないか?という司会者からの質問に、一人ではなくキム・ユシン(オム・テウン)、ピダム(キム・ナムギル)、キム・チュンチュ(ユ・スンホ)がついていてくれているから心強いというコメントを述べ、共演者同士の厚い信頼関係が伺えました。
オム・テウン(キム・ユシン役)
キム・ナムギル(ピダム役)
「善徳女王」OSTコンサート
ドラマを盛り上げる重要な役割を果たす挿入歌や主題歌。その音楽を聞くだけでドラマの名シーンが思い浮かびます。今回のコンサートでは、ミュージカル俳優や新人歌手による歌をはじめ、登場人物のテーマに合わせた華麗な踊り、ドラマの登場人物によるトークショーなどが繰り広げられました。
<美室のテーマ>
太鼓、チャンゴ(杖鼓)、パーカッションなどの打楽器が伝統リズムに乗せて、美室の高貴でありながらも内に秘める強さと恐ろしさを表現。優雅で美しい美室を表現した華麗な舞いも。
<イ・ソジョン>
「月を遮ったりもする(タルル カリウン ヘ)」を熱唱。ミュージカル「善徳女王」の主人公にも抜擢。
<イェソン>
バラード曲「風花(パラムコッ)」。重低音のきいたボイスでしっとりと会場を包みます。
<ピアノ演奏>
イ・シウ音楽監督とキム・スジン音楽作家が、メインテーマ曲などを編曲した音楽を軽やかに演奏。
<ホン・グァンホ>
ミュージカル俳優による「パルパム パルパム(行き先を決めずに足が動くようにゆっくりと歩く様子)」。
<IU(アイユ)>
新人歌手IUによる「風花」、「海に(アラロ)」。透き通ったような美しい歌声にあわせて、優美に舞う華やかな衣装を身にまとった踊り子たちが観客をひきつけます。
<トークショー>
ゲストとして参加した出演者がステージに登場。撮影中の印象に残るエピソードや、挑戦してみたい「善徳女王」のキャラクターなど、普段なかなか聞けないようなトークが繰り広げられました。
このドラマで人気急上昇した「善徳女王」のイケメンF4の一人であるチュ・サンウクの「一度、キム・ナムギルさんが演じるピダム役にもチャレンジしてみたい。キム・ナムギルさんは、背が高く顔がすごく小さくてうらやましい。」というコメントで会場は一気に大盛り上がり。
左からチュ・サンウク(ウォリャ)、コ・ユヌ(ホジェ)、パク・チビン(幼少期のピダム)、リュ・サンウク(美室の護衛武士・テナムボ)、ナム・ジヒョン(幼少期のトンマン)
一躍有名になった2人と人気子役
劇中のトンマンの衣装で登場
★イ・ヨウォンさんにインタビュー★
ドラマも終盤を迎え、体力的に限界だと心配する声も出る中、最終回に向けて一生懸命撮影に臨んでいるというイ・ヨウォンさんに、日本のファンに向けたメッセージを伺いました。
「放送が始まったばかりの日本では今、子役のトンマンが活躍してると聞きました。大人になったトンマン役の私をはじめ、ほかの俳優たちも一生懸命撮影に挑んだので、私たちの登場も楽しみにしてください。「善徳女王」の応援をお願いします。」
「善徳女王」慶州の撮影地
「善徳女王」の舞台となった新羅の古都である慶州でも、数々の撮影が行なわれ名シーンが誕生しました。
新羅時代の街並みを再現した歴史体験テーマパーク「新羅ミレニアムパーク」内にあるドラマセット場は、特に美室の登場シーンで多く使われました。その他、慶州の遺跡地などでも撮影が行なわれました。
<美室宮廷>
美室が暮らす宮廷。本宮、別宮、本宮への橋など、ドラマでもよく登場した主要セット場。
<キム・ユシン花郎山砦>
キム・ユシン(オム・テウン)が花郎(ファラン、青年組織)時代に過ごした山砦(サンチェ、山中に築いたとりで)。トンマンが花郎時代に訓練するシーンや、子役のトンマンが顔を洗い大人のトンマンに成長するシーンもここで撮影が行なわれました。
<花郎演武場>
花郎の訓練場として登場。毎日、演武公演も行われています。
・住所(日本語):慶州北道 慶州市 薪坪洞(シンピョンドン) 719-70 ( 地図)
・住所(韓国語):경상북도 경주시 신평동 719-70
・電話番号:054-778-2192~2198
・営業時間:冬季10:00~18:30、夏季は19:00~21:00まで営業(時期により閉園時間が異なる)
・休日:1月のみ月曜
・入場料:大人18,000ウォン、満17歳以下(中高生)13,000ウォン、小学生以下11,000ウォン
・交通:慶州駅からタクシーで10分
斯多含(サダハム)の木
美室と最後まで自分だけを愛してくれた昔の恋人の斯多含との思い出の場所。2人の最後の約束場所である木の下で、美室が彼を想いながら涙するシーンで登場。古墳や遺跡などが多く集まる月城(ウォルソン)地区の遺跡、石氷庫(ソッピンゴ)のすぐそばにあります。
・住所(日本語):慶尚北道 慶州市 仁旺(イナン) ( 地図)
・住所(韓国語):경상북도 경주시 인왕
・交通:慶州駅からタクシーで5分
キム・ユシン将軍の墓
撮影地ではありませんが、「善徳女王」好き、歴史好きの方のために新羅時代の英雄、キム・ユシン将軍の墓をご紹介します。オム・テウン演じるキム・ユシンは、「善徳女王」の主要人物の一人であり、ドラマではトンマンの初恋の相手。
ユシンもトンマンを愛しますが、三国統一のために同志になり王に生涯を捧げました。慶州には、多数の墓が残っていますが、その中でも状態が美しく立派な墓のひとつです。
もっこりとした形の円墳
護石には武器を持った十二支像が
入口付近にある碑石
・住所(日本語):慶尚北道 慶州市 忠孝洞(チュンヒョドン) 山(サン) 7-1 ( 地図)
・住所(韓国語):경상북도 경주시 충효동 산 7-1
・電話番号:054-749-6713
・営業時間:9:00~18:00
・休日:年中無休
・入場料:大人500ウォン、満13~18歳300ウォン、満7~12歳200ウォン
・交通:慶州駅からタクシーで15分
「善徳女王」のほとんどの撮影はソウルより車で1時間ほど離れた京畿道(キョンギド)・龍仁(ヨンイン)にあるMBCドラマセット場で行なわれていますが、一般公開は行っておらず特定の旅行会社を通しての見学のみ可能となっています。
「善徳女王」の世界に浸るなら、慶州がおすすめですよ。2009年下半期、韓国中を沸かせた国民的ドラマ「善徳女王」。12月29日(火)の最終回を迎え、どのような展開で幕を閉じるのかますます期待が高まっています。
日本でもこれから成人俳優たちの登場で、よりドラマの展開がおもしろくなるでしょう。過去の「 ドラマガイド」や「 ドラマ座談会」の記事も参考にしながら、「善徳女王」の魅力にどっぷりはまってくださいね。
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