2011年6月末から8月末までソウルは記録的な豪雨に見舞われた。特に7月26日~28日の3日間で例年の半年分の降水量より多い547.5ミリを記録。大都会ソウルはなすすべもない状態であった。
大雨の度に浸水被害があったソウル西部の望遠洞(マンウォンドン)には数年前に遊水地が造成された。普段は地域住民の運動場として活用されているが、今回の大雨でご覧の通り。しかし、幸いこの地域に浸水の被害はなかった。
経済や金融の中心地汝矣島(ヨイド)付近の道路も漢江(ハンガン)が氾濫したため、水位が下がるまでは交通規制で通行止めとなっていた。
鉄橋のすぐ下まで水位が上がり、中州の木々もすっかり水に浸かってしまった。
ここは元々自動車道路。復旧作業に駆けつけた人々もどうすることもできず、道路脇に座って、ただ水が引くのを待つしかなかった。
今回の豪雨で最大の被害地はソウル市瑞草区(ソチョグ)牛眠山(ウミョンサン)一帯。
雨が止むと同時に、重機を使っての土砂を片付ける作業が始まった。
乗用車が建物の2階に突っ込んでいるという信じられない光景。豪雨の凄まじさが伺える。
被害を受けた教会の様子。土砂と木々でガラス窓や入り口がすっかり壊れてしまった。
復旧作業は揃いのユニフォームを着た義務警察(兵役服務形態のひとつ)が担った。
その脇では、やはり軍隊が復旧作業に励んでいた。
狭い道路には足の踏み場もないほどの土砂とそれを片付ける重機や作業する人々。
アパートの住人が足元に注意を払いながら、恐る恐る通り過ぎる。
ソウルでの豪雨は104年ぶりのことで、特に江南(カンナム)のような「豊かな人々が住む」エリアでこのような災害が起きたのは
韓国の歴史上初めてと言ってよいだろう。
また瑞草区一帯の1万世帯余りが停電と断水に見舞われた。
アパートの地下駐車場には、雨水と押し流されてきた様々な物が溜まっている。
農業用揚水機2台を使って、水を汲み上げようとしているが、簡単にはいかない。
当面営業ができず、個人事業者たちには大きな打撃だ。店内を掃除するのはボランティアの人々。
原型を留めていないほど大きな被害を受けた自動車。
被害を受けた自動車が多かったが、持ち主は自分の車を探せない状況だそうだ。
またこうした被害車両を中古車として販売するという詐欺事件もあると言われている。
懸命に続けられる復旧作業。
土砂崩れが起きた牛眠山はやせた土壌で木々がしっかりと根をはっていないため保水力がなく、
雨が降れば土砂災害が起きるだろうと憂慮されていた地域だった。
人々の復旧作業は続く。
今回の災害は異常気象による天災だとする見方がある一方、排水施設への行政予算が削減されているという事実に、
人災であるという意見も多い。豪雨から1ヶ月を経た今でも被害地域の復旧作業は続けられている。
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ソウル、2011夏の豪雨
雨続きだった2011年夏のソウル。大都会を襲った豪雨の被害状況


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