仁川白翎島観光ガイド

絶壁と奇岩が連なる名勝８号・頭武津(トゥムジン)をはじめ、飛行機が離着陸できる天然ビーチや、近海に棲息するゴマフアザラシなど、数多くの天然記念物が魅力の白翎島(ペンニョンド)。西果てに位置し外洋に接する白翎島は、19世紀韓国でキリスト教を伝播した宣教師たちの足がかりの地でした。また韓国では知らない人がいない説話、「沈清伝(シムチョンジョン)」の舞台地でもあり、物語性のある観光地として多くの人々を呼び集めています。

島民の多くが半農半漁を営む白翎島。平坦な土地と海水を淡水化する貯水地があり、離島としては珍しく米の生産が盛んないっぽう、海釣りのターゲットとして好まれる黒ソイやアイナメなどの根魚類や、アワビ・アサリ・タコなどの魚介類が年間をとおし漁獲されています。そして特産物としてひときわ有名なものがイカナゴの魚醤(カナリエッチョ)。熟成が進むことにより臭みが減り、かどがとれた独特のうま味がキムチ作りに欠かせない調味料として親しまれています。

面積約50平方kmの白翎島は住民登録人口約5,600人(2013年９月現在)のほかに、軍人が推定約4,000人駐屯していると言われる軍事上の要衝地。俳優ヒョンビンも海兵隊として兵役に従事していました。軍事施設や立ち入り制限場所が多く、また観光スポットは島民が生活する場所から距離があるので、観光の際には次の点を注意しておくと良いでしょう。

１．海岸線の哨戒が始まる日没時刻以降は、いたずらに海岸線に近づかない。
２．軍事施設を主題にした写真を撮らない。また軍事施設が風景に大きく写りこんだ写真はインターネット上に公開しない。
３．主要観光スポット周辺にはコンビニ・自動販売機が無いので、食堂や宿の浄水器を活用し十分に飲み水を確保する。