大学進学率が80%を越え、教育熱が高いことでも知られる韓国。首都ソウルには優れた大学が集中しており、学術組織としてだけでなく在学生や地域住民の生活や娯楽をサポートする施設も充実しています。今回はそんな施設の中から、外部の人でも利用できるものを厳選してご紹介。観光で遊びに行くのもよし、居住者が便利施設として使うのもよし。大学の隠れスポットをフル活用しちゃいましょう!
留学生であればリーズナブルな学生食堂は御用達の人も多いはず。それ以外にも、最近の大学はおしゃれスポットとしても力を入れており、ちょっと高級感溢れるレストランやくつろげるラウンジなども備えていたりします。
新しい複合施設から注目のレストラン
以前は大学内で外部の業者が飲食店を経営するのは御法度でしたが、2002年に高麗大学で初めて大学内に外部飲食店が出店して以来、各大学がこぞって外部業者を誘致しています。近年、大学内に巨大複合施設がオープンするのにあいまって、誘致合戦はとどまるところを知りません。
梨花(イファ)女子大学 ECC
2008 年にオープンしたECC館。地下建造物となっており、一目見てまずはその独特なフォルムに驚くことでしょう。
地下4階部分にはレストラン、フードコート、カフェ、コンビニ、服屋、花屋、映画館、ジム、演劇ホールなどありとあらゆる施設がそろっており、部外者の利用もしやすくなっています。
文具店LINK’O(リンコ)
コピー、製本サービスが
充実のCanon
コンビニ「GS25」も入店
<ダイエットカフェ「DR.ROBBIN」>
ECC館にはスターバックスなども入店していますが、お勧めなのは「DR.ROBBIN(ドクター・ロビン)」。 独自の研究により提供するスリムレシピが梨大生に人気のダイエットカフェです。
本格コーヒーのほか、油分を70%カットしたビストロ、砂糖やバター不使用のスィーツなど、味・質とも二重丸の1店。
学生気分が味わえるラウンジ
カフェ兼談話室的なスペースであるラウンジでは、学生が勉強したり、おしゃべりしたりと思い思いの時間をすごしています。梨花女子大学の「梨花サラン」はカフェのようなソファー席がゆったりくつろげ、キムパッも美味しいと評判。
建国(コングッ)大学の「スカイラウンジ」は眺望が良く、
高麗(コリョ)大学の「タイガープラザ」の中にあるラウンジは設備が整っているので便利。在学生になりきってその大学の学生気分に浸って見るのもいいかも。
梨花女子大学「梨花サラン」は
女子大生でいつも賑わう
建国大学の「スカイラウンジ」から見た景色
飲食店や休憩室が充実した
高麗大学「タイガープラザ」
~カレッジグッズをゲットしよう!~
成均館(ソンギュングァン)大学の校章は
構内にある樹齢600年をこえる銀杏
大学といえば、それぞれオリジナルのロゴやトレードマークを持っているもの。それらをあしらったカレッジグッズは、学生はもちろん、カレッジグッズマニアや、お土産を求める観光客などにも人気です。
有名大学であれば校内の売店などに多様なグッズが販売されていますので、入手してみては。
高麗大学のトレードマークは勇猛な虎
畜産学部がある建国大学では
なんと牛乳やハムも販売!
大学といえば学術の中心。文化施設も充実しています。一般に開放されている施設も多数あり、無料開放といえどもなかなか侮れない施設もあるものです。また、歴史のある大学ではその大学の由来となる史跡も見所のひとつです。
無料開放している大学付属の博物館
ソウル市立大学博物館(
地図)
大学の前身である京城公立農業学校時代、1937年に竣工した、校内で最も古い建物を使用した博物館。韓国内外の歴史、考古、美術史、民俗関係資料1,300点余りを所蔵。特にソウルの歴史と関係する文化財を独自に調査・収集しており、100年前のソウルの模型などが見所です。
電話番号:02-2210-2285
開館時間:10:00~12:00/13:00~17:00
休館日:土・日・祝
ホームページ:http://museum.uos.ac.kr/
梨花女子大学博物館(
地図)
1935年に創立された博物館で、現在の建物は創立100周年を記念して1990年に建てられたもの。所蔵品は1万4,000点にも及び、常設展のほか年に数回の特別展が実施されます。国宝107号に指定されている「白磁鉄画葡萄文壷」などの陶磁器、服飾に特化した展示室など見所多数。
電話番号:02-3277-3152
開館時間:9:30~17:00
休館日:日・祝
ホームページ:http://museum.ewha.ac.kr/
グラウンド・フィットネス
大学ならどこでもたいてい運動場や体育館を持っています。屋外にある運動場やバスケットコートは空いている時間なら誰でも使うことができることがほとんどです。近所の人がトラックで走ったりウォーキングしたりする姿も見られます。
梨花女子大学 プール(
地図)
韓国一の名門女大「梨花女子大学」のプールは、学生・語学堂生以外でも利用することができ、女子大ですが男性も利用できます。生活環境館 (センファルファンギョングァン)の地下1階に位置しています。指定口座に利用料金を入金後、入金証を持参して利用します。
※利用に当たっての詳細は
こちらを参照。
高麗大学 アイスリンク(
地図)
キム・ヨナが入学した大学としても知られる高麗大学はなんと、アイスリンクも兼ね備えています。一般の使用も可能で、長期の休み中にはスケート教室なども実施。 メインキャンパスからは少し離れているので学生会館前から学内シャトルバスを利用してください。
※利用に当たっての詳細は
こちらを参照。
大学の裏山登山
ソウルの大学はどこも山の麓にあることが多いです。大学の裏の山は、ちょっとしたハイキングにぴったりで、一般の市民もよく訪れる登山スポットです。ちょっとした登山を楽しみたければソウル大学、気軽に散歩なら延大はいかが。東国大学には
南山(ナムサン)の散策コースの入り口の1つがあります。
ソウル大学の裏
冠岳山(クァナクサン)の渓谷
東国大学にある南山8番入り口
~病気になった!でも言葉が通じない・・・そんなときは!~
新村(シンチョン)の延世大学に隣接した「セブランス病院」は韓国でも指折りの名門病院。こちらの「
国際診療センター」は、 日本人患者には日本人看護師と日本語通訳が心細い海外での診療を心強くサポートしてくれます。外国生活で事故や病気などいざというときに知っておくと心強いですよ。
ロケ地めぐりを韓国旅行の目的のひとつにする人は結構多いはず。緑に囲まれ、格調高い建物も多い大学は、ロケ地として多用される穴場スポットです。とはいえ、敷地が広大な上、似たような建物も多いので、どこで撮影されたのか事前リサーチは必須です。
最頻出は延世大学
延世大学の中で最もロケ地として使われているのは、蔦に囲まれた姿が印象的な「アンダーウッド館」と「延禧(ヨニ)館」。映画「猟奇的な彼女」「ラブレター(クラシック)」、最近ではドラマ「
アイリス」にも登場しました。巨大な野外ステージでは、「四月の雪(ウェチュル)」の最後のコンサートの場面が撮影されました。どちらもデートスポットとしてもお勧めです。
アンダーウッド館は頻出のロケ地スポット
「アイリス」で登場したベンチも
延世大のキャンパスに
野外ステージの巨大さは驚きの迫力
ソウル市立大学も必見スポット
ドラマ「
夏の香り」でミヌ(ソン・スンホン)とウネ(シネ)が出会った場所がソウル市立大学の中の「チャジャッマル」。人気のドラマなだけに日本人の観光客が結構訪れるそうです。「愛の群像」でジェホ(ペ・ヨンジュン)が通っていた大学もこちらで、ロケ地スポットが多数あります。
チャジャッマルは運命の出会いの場所
ジェホがよくたたずんでいたベンチは
この池のほとり
中央図書館もロケ地になった履歴が数あり
弘益大学付近もお勧め
大学キャンパスではありませんが、若者で賑わう街
弘大(ホンデ)は芸術大学を抱える弘益大学のお膝元ということもあってアーティスティックな雰囲気満点。それも手伝ってか、ロケ地としても多く登場する界隈です。
おしゃれなカフェが集中するエリアとしても知られていますが、「
コーヒープリンス1号店」はロケとして使われた店舗がそのまま同名のカフェになったものとして知られています。また、ユン・ソクホ監督の「四季シリーズ」 を体感できる「
Yoon’s Color Drama Gallery」も弘大に。大学が密集する梨大(イデ)・新村(シンチョン)と一緒に回ってみるのもいいですね。
~あのスターの出身大学はどこ?~
高学歴社会の韓国。芸能人も、大学卒業は当たり前、芸能活動を行いつつ大学や大学院に在籍するスターも多くいます。好きなスターの出身大学を知っていると、大学散策も俄然テンションアップすることまちがいなし!在学中の姿を思い描いて大学散策なんていかがですか?
こんな名門大学出身も!ソウル大学
キム・テヒ
衣類学
キム・ジョンフン
歯科医学(中退)
私大のツートップの片翼 延世大学
シン・ヒョンジュン
体育教育学
ポン・ジュノ監督
社会学
仏教&芸能大学 東国大学
パク・シニャン
演劇映画学
ソウル芸大に次ぐ輩出率 中央大学
キム・レウォン
演劇映画学
キム・ボム
演劇映画学
トップスター率はNO.1? 漢陽大
イ・ビョンホン
仏文学
カン・ドンウォン
機械工学
チェ・ジウ
演劇映画学(中退)
有名歌手輩出多数 慶熙大
Rain(ピ)
アートフュージョンデザイン大学院 パフォーミングアート
(中退)
ヨン様大として余りに有名 成均館
ペ・ヨンジュン
映像学(中退)
ムン・グニョン
国語国文学
※表記の学歴は最終学歴とは限りません。
いかがでしたか?まだまだ紹介しきれないほど、大学の見所はたくさんあります。これからも進化し続けそうな韓国の大学、注目スポットもどんどん増えそうで、目が離せないですね。