伝統調味料「 醤(ジャン)」の特産地・ 淳昌(スンチャン)と、美しい竹林が人気の 潭陽(タミャン)は、ともに韓国南西部の 全羅道(チョルラド)に位置する人気観光地。 ソウルからは高速バスで約4時間と日帰りは少々厳しいため、1泊2日で淳昌・潭陽の2都市をめぐる旅行プランがおすすめです。
韓国では食文化が豊かな地域として知られる全羅道。風土や人情によって育まれてきた郷土料理はもちろん、都会では味わえない自然美をたっぷり満喫する旅に出かけてみましょう!
タイムスケジュール
1日目
・9:30 |
: 「ソウル高速バスターミナル」出発 |
・13:00 |
: 「淳昌共用バス停留所」到着 |
・13:15 |
: 「2代目スンデ」で、名物「血スンデ」に挑戦 |
・14:30 |
: 清らかな自然に心洗われる「剛泉山(カンチョンサン)郡立公園」 |
・16:30 |
: 「淳昌伝統コチュジャン民俗村」で伝統食品ショッピング |
・18:30 |
: 夕食は家庭式韓定食が評判の「カラム韓定食」 |
・20:00 |
: 市外バスで潭陽(タミャン)へ出発 |
・21:00 |
: 潭陽市内にて宿泊 |
2日目
・9:00 |
: 清々しい竹林浴でリフレッシュ「竹緑苑」 |
・10:30 |
: 「潭陽 麺通り」でククス(麺料理)をいただく |
・11:15 |
: 歴史ある堤防林「官防堤林」を散策 |
・12:00 |
: 思い出に残る記念撮影はここで「潭陽メタセコイア並木道」 |
・13:00 |
: 潭陽の竹文化にふれる「韓国竹博物館」 |
・14:30 |
: トッカルビの老舗「申食堂」で昼食 |
・16:00 |
: 「潭陽旅客バスターミナル」出発 |
・20:00 |
: 「ソウル高速バスターミナル」到着 |
<旅支度のポイント>
ソウルと異なり、地方のバスターミナルや観光スポットには荷物を預けられるコインロッカーがないこともしばしば。その場合は荷物を持って移動することになるため、最小限の所持品をコンパクトにまとめて旅立つのがおすすめです。また、自然の多い場所を散策することが多いので、足元は歩きやすい運動靴が楽でしょう。
1日目
ソウルからコチュジャンの里・淳昌へ!
ソウルから淳昌(スンチャン)へ行くには、江南(カンナム)に位置する「 セントラルシティターミナル」を利用します。淳昌までは3時間半のバスの旅。
高速バスが到着するのは、淳昌市内中心部の「淳昌共用バス停留場」です。淳昌郡内は観光地が点在しているため、移動のメイン手段はタクシーやバスとなります。
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063-653-2186
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全北特別自治道 淳昌郡 淳昌邑 醤類路 355
(전북특별자치도 순창군 순창읍 장류로 355)
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全北特別自治道 淳昌郡 淳昌邑 淳化里 114-9
(전북특별자치도 순창군 순창읍 순화리 114-9)
2代目スンデ
「淳昌共用バス停留場」に着いたら、まずは昼食をとりにタクシーで最初の目的地「2代目スンデ」へ。韓国の異色フードといえば5本の指に入る スンデ(豚の腸詰)。
中でもソンジという豚の血を固めたものをメインに作られるピスンデ(血スンデ)は、全羅道地方でよく食べられるスンデの1種。インパクトのある見た目とは裏腹に、一度口にしたらクセになってしまう味と食感。創業50年以上の老舗でチャレンジ!
剛泉山郡立公園
天然の鱒が生息する清らかな渓谷、美しい景観をなす滝など、優れた自然を誇る「剛泉山郡立公園」。裸足で歩ける黄土(ファント)散策路や森林浴のできる散策路は、老若男女問わず楽しめると来訪者に人気です。豊かな大自然を満喫して、日頃のストレスを解消!
- 剛泉山郡立公園
- 黄土散策路が人気!淳昌にある韓国初の郡立公園
- 全州・光州・全羅道 > 淳昌
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淳昌共用バス停留所から剛泉山行き直行バスまたは郡内バス約15分
淳昌伝統コチュジャン民俗村
発酵に適した気候に恵まれ、古くから コチュジャン(唐辛子味噌)の産地として名を馳せてきた淳昌。そんな淳昌を代表する観光名所が「淳昌伝統コチュジャン民俗村」です。
伝統家屋風の約40店の店舗では、コチュジャン、 カンジャン(醤油)、 テンジャン(味噌)といった各種醤(ジャン)類を販売。コチュジャンの歴史を紹介する「醤類博物館」もあり、伝統調味料の魅力に出会えます。
カラム韓定食 ※閉店
韓国伝統の 韓定食(ハンジョンシッ)。肥沃な平野が多い全羅道地方の韓定食は、料理の内容・量ともに豊かなことで有名です。母娘で切り盛りしている「カラム韓定食」は、テーブルいっぱいの小皿料理が並ぶ家庭式韓定食の店。手作りの素朴な味を目と舌で楽しんで。
淳昌共用バス停留所から市外バスで潭陽へ
夕食を終えたら「淳昌共用バス停留所」に戻り、市外バスで一路潭陽を目指します。運行本数は時間帯によって異なりますが、潭陽までは約30分で到着です。「潭陽旅客バスターミナル」には安宿が多く集まっています。
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061-381-3233
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全羅南道 潭陽郡 潭陽邑 中央路 22-2
(전라남도 담양군 담양읍 중앙로 22-2)
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全羅南道 潭陽郡 潭陽邑 紙砧里 132-17
(전라남도 담양군 담양읍 지침리 132-17)
2日目
潭陽の観光名所と名物グルメを堪能!
前日の淳昌に続き、2日目は竹の都・潭陽(タミャン)の代表スポットを観光します。潭陽観光は、時間をどれだけ有効に使えるかがキーポイント。
というのも、潭陽からソウルへ戻る高速バスは本数が少ないため、バスの時間に合わせて行動しなければなりません。観光シーズンはバス利用客が増えるため、チケットは前日に購入するか、朝ホテルをチェックアウトしたらまず「潭陽旅客バスターミナル」へ行き、前もって購入しておくと安心です。
竹緑苑
約5万坪という広大な敷地内に、孟宗竹や真竹などがうっそうと茂る「竹緑苑(チュンノグォン)」。清々しさと静寂に包まれた散策路は忙しない日常をしばし忘れてリラックスするのにぴったりです。
ドラマや映画、CMなどのロケ地としても有名で、 イ・ジュンギ主演のドラマ「 一枝梅(イルジメ)」などの舞台にもなりました。
- 竹緑苑
- 竹の都、全羅南道・潭陽の代表観光スポット
- 全州・光州・全羅道 > 潭陽
レンタル自転車を活用しよう!
2日目の潭陽では、代表的な観光名所(竹緑苑、潭陽 麺通り、官防堤林、潭陽メタセコイア並木道)同士が比較的近くにあるため、レンタル自転車を利用して回るのもおすすめ!有料レンタル所は「竹緑苑」の入口近くにあり、身分証明証と引き換えに借りることができます。
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・徒歩で約3分
または
・自転車で約1分
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潭陽 麺通り
「竹緑苑」から徒歩5分のところにある「潭陽 麺通り」は、 ククス(麺料理)店が集まる注目のグルメ通り。そのなかでも人気なのが「ジヌネチックッス」です。煮干だしの温かいスープで食べる煮麺、ピリっと辛い冷たい辛口混ぜ麺は、どちらもささっと軽く食べられるので朝食にもおすすめです。
官防堤林
「潭陽 麺通り」のすぐそばにあるのが「天然記念物 第366号」に指定されている「官防堤林(クァンバンジェリム)」。洪水による水害に備えて築造された堤防林で、潭陽川に沿って約2km続いており、木々の間を散策できるようになっています。
- 官防堤林
- 全羅南道・潭陽(タミャン)の代表観光地。天然記念物指定の堤防林
- 全州・光州・全羅道 > 潭陽
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・徒歩で約30分
または
・自転車で約10分
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潭陽メタセコイア並木道
「韓国の美しい道 100選」に選定され、数々の韓国映画・ドラマの舞台にもなっている「潭陽メタセコイア並木道」。春から夏は緑色、紅葉の秋は黄色、雪が積もる冬場は白色と、四季折々の景観で訪れる人を魅了しています。
「官防堤林」の終点は並木道につながっており、麺通り付近の官防堤林からは約2kmの距離。徒歩の場合は20~30分かかるので、自転車を利用すると便利です(自転車利用時は並木道見学後、竹緑苑近くの返却場所までいったん戻り、そこからタクシーなどを利用して次の目的地へ移動)。
韓国竹博物館
韓国国内の竹生育面積の約25%を占めており、竹製品の主生産地としても有名な潭陽。そんな潭陽の竹文化が集約されたのが、竹工芸品の展示や販売、工芸体験などが行なわれている「韓国竹博物館」。博物館内では、日本語の説明を聞ける音声案内機も無料で借りられます(数に限りあり)。
- 韓国竹博物館
- 竹の里・潭陽(タミャン)の竹文化を伝える博物館
- 全州・光州・全羅道 > 潭陽
申食堂
カルビ肉を細かく刻みハンバーグのようにして焼き上げた トッカルビは、潭陽を代表する郷土料理のひとつ。1909年創業の「申食堂」は、MBCの人気バラエティ番組「無限に挑戦」に登場して一躍有名になった老舗店です。韓牛(ハヌ、韓国在来種の牛)100%使用、ジューシーなうまみと食べ応えのある食感を堪能!
潭陽旅客バスターミナルから高速バスでソウルへ
ソウルの江南「セントラルシティターミナル」までは約4時間です。
全羅南道の中心都市・光州も合わせた3都市めぐりも
今回はソウルからの旅行プランをお届けしましたが、韓国南西部の中心地・ 光州(クァンジュ)からも淳昌・潭陽へアクセスすることが可能です。光州から淳昌まではバスで約1時間10分、潭陽までは約1時間。いずれも光州総合バスターミナルからの出発です。旅程に余裕があるなら、「民主化の聖地」であり ビエンナーレを開催する「芸術の都市」としても有名な光州も訪れる、3都市めぐりもおすすめです。
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