<敦化門前 集合・受付> 行事開始は20時。しかし集合場所となった昌徳宮入口「敦化門(トンファムン)」前には、19時を過ぎた頃から参加者の姿が。この日の天気は薄曇り、上着を着ていても肌寒く感じられましたが、記念すべき特別公開を前に、皆さん期待の表情を浮かべていました。今回のイベントには案内ガイドがつかない代わりに、音声と映像で各スポットを案内してくれるデジタルガイド(今回は韓国語のみ)の機械が渡されます。 |
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30分以上前から集まっている参加者 |
月は見えたり隠れたり |
デジタルガイドの機械 |
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<錦川橋 橋踏み行事> 20時を少し過ぎて門がオープン。敦化門から続く錦川橋(クムチョンギョ)では、テボルムならではの「橋踏み」が行なわれました。これはテボルムの晩に橋(韓国語でタリ)の上を歩くことで、脚(韓国語でタリ)の病気をはじめとした1年間の厄が払えるというもの。参加者は1歩1歩慎重に橋を越えました。 |
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夜の昌徳宮に、初めて足を踏み入れる |
テボルムに橋を渡ることで、厄が払えるといわれる |
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<仁政殿 宮殿ライトアップ> 続いては、昌徳宮の正殿である仁政殿(インジョンジョン)。重要な国家儀式も執り行なっていた場所で、国宝に指定されています。到着して待つこと数分、突如宮殿に光が!メインイベントの一つ、宮殿ライトアップです。次第に色が変化する光と宮中音楽の演出で、辺りは幻想的な雰囲気に包まれました。暗闇に浮かび上がった仁政殿を写真に収めたり、広い庭を散策したりと、参加者たちは30分ほどの間、昼間では見られない宮殿の姿をじっくり堪能していました。 |
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<後苑 プロム&お酒の配布> 次に向かったのは自然を生かして作られた庭園、後苑(フウォン)です。仁政殿とは対照的に、こちらでとられた明かりは提燈だけ。芙蓉池(プヨンジ)、芙蓉亭(プヨンジョン)や宙合樓(チュハムヌ)などが、ほのかな光に映し出されました。ここでは、テボルムの日に殻のある果実をかじる風習「プロム」のための落花生や、伝統酒などの食べ物が振舞われました。 |
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提燈が芙蓉池を照らす |
暗闇に建物のシルエットが映える |
落花生と伝統酒を提供 |
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<暎花堂 テグムの演奏> 後苑の一角にある建物が暎花堂(ヨンファダン)。王族の休息空間として使われ、科挙試験も行なわれた場所です。ここで開かれたのが、韓国固有の横笛、テグムの特別演奏です。重要無形文化財イ・センガン名人による独演に、時折チャング(鼓の一種)の合いの手が入り、高くゆったりした音色が夜の古宮を包み込みます。演奏は10分ほどでしたが、月灯りの下、贅沢なひとときを堪能しました。 |
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古の演奏会にタイムスリップしたよう |
優美な演奏に、月も顔をのぞかせた |
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<散策路~敦化門 行事終了> 最後に後苑から散策路をぐるりとまわって、再び入口のある敦化門へ。これで2時間ほどの行事は終了です。出口ではプロムの風習にちなんだ木の実の詰め合わせやナッツクッキーが入ったお土産が配られ、淡く輝く月に見送られながら、見学者たちは宮殿を後にしました。 |
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