映像で旅する韓国～済州島東部

火山島である済州島には、小規模のオルム(済州島の方言で寄生火山という意味)が360ヶ所近くあります。その中でも大型オルムに分類される「サングムブリ」は、「漢拏山(ハルラサン)」の東側の平地に位置する噴火口です。

大きな穴がぽっかりとあいたような独特な形をしており、直径650メートル、深さ100～146メートル、周囲が2,070メートルにも達し、「天然記念物 第263号」に指定されています。

エメラルドグリーンに輝く澄んだ海、大自然が作り上げた数多くの絶景を持つ「牛島(ウド)」。美しい風景を舞台に多くの映画のロケ地にもなりました。美しい自然を求めて多くの人が訪れます。

済州島本島から船で15分ほどの距離にある牛島は６平方キロメートルの大きさで、1,800人ほどが住んでいます。

島の北東部にある「万丈窟(マンジャングル)」は、今から約30万～10万年前に形成された世界最長の溶岩洞窟です。

火山の噴出によって誕生した火山島である済州島には溶岩洞窟がいくつか存在しますが、万丈窟はその中で最も規模が大きく、保存状態も良いことから地質学的な価値も高いとされています。

自然が作り出した神秘的な光景を一目見ようと、国内外から観光客が訪れる済州島を代表するスポットです。

石、女、風が多いことから三多島と呼ばれる済州島。火山島であるため、溶岩が固まってできた玄武岩が多く、玄武岩の塊や礫を積んで作った石垣を畑や家の周りにめぐらせています。

畑の石垣を韓国語でパッタムと言い、パッタムが作り出す曲線と緑の調和は済州島ならではの景観を形作っています。

「トキ島」の由来はハマユウの白い花が島を覆い、その姿が白いウサギ(韓国語はトキ)のように見えることから。ヒガンバナ科の多年草であるハマユウは温暖な沿岸部の砂丘に分布し、韓国では済州島のトキ島のみに自生すると言われ、天然記念物として保護しています。

ハマユウの花が咲く７月末から９月にかけて甘い花の香りが海風にのって周辺に漂い、海岸沿いを散策する人々を魅了します。

「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」は10万年前の海底噴火によってできた巨大岩山で、済州島(チェジュド)を代表する景勝地のひとつで、日の出スポットでもあります。

海抜約180ｍ、頂上までは階段が設けられ、入口から往復１時間程。歩き慣れていない人にとっては少々ハードな道かもしれませんが、山頂からの眺めは、登りの疲れも吹き飛んでしまうほどの絶景です。

済州島らしい風景のひとつ、緑の草原で牧草を食む馬の姿。小型の在来馬である済州馬の本格的な飼育は13世紀高麗時代からとされています。

島の中央、漢拏山(ハルラサン)の麓、龍岡洞(ヨンガンドン)にある国営の「済州馬放牧地」は、４月下旬から10月末まで済州馬を放牧しており、広い草原でのびのびとしている済州馬の姿を見ることができます。

「城邑民俗村(ソンウッミンソッチョン)」には、済州島の昔ながらの村の姿や暮らしぶりがそのまま残されており、現在も村には人々が生活しています。

その歴史は15世紀にまでさかのぼり、済州島の行政・軍政の中心として栄えました。イ・ヨンエ主演のドラマ「チャングムの誓い」のロケ地としても知られ、約９km離れた「済州民俗村」とともに多くの人が足を運ぶ観光スポットのひとつです。

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