北村から昌徳宮に向かう通りの突き当たりに、「싸롱麻姑」と木製看板を出した建物があります。
싸롱(サロン)という名称と、重厚な雰囲気から、会員制クラブか何かだと思っていたのですが、コネスト記事で通常のカフェとして紹介されているのを見て、立ち寄ってみました。
平日の昼ということもあり、店内は無人です。カウンター内には、上品かつ丁重で、若干エキゾチックな容姿のスレンダーなミセス風店員がいて、客1名のために音楽をかけてくれました。ここで大音量だと落ち着きませんが、快適な程度に絞ったボリュームのクラシック(ピアノ曲)で、非常に「サロン」な雰囲気です。
「蓮葉茶」をアイスで注文(6500ウォン)したところ、ティーポットと、氷入りのカップが運ばれてきました。餅とか韓菓がお茶うけだと、ふつうに「伝統茶カフェ」なのですが、出てきたのは硬めのビスケットです。この選択も、何だか「サロン」的です。
カップに満杯の氷とはいえ、熱い茶を入れたらすぐ無くなるのではと思っていたら、案の定、2杯目で全部溶けてしまいました。あえて氷の追加は頼まず、ホット状態で飲んでみたら、じつは熱いほうが美味な気がします。
氷が無くなったことを察知したミセスが近付いてきたので、熱いままで飲むと伝えたところ、別の茶碗を持ってきてくれました。さらに、ポットに熱湯を追加してくれました。←ポット2杯分のお茶は結構な量で、本当は2人ぐらいで茶1、餅1とかを頼むのが良いのかもと思ったりしました・・・。
会計時、6000ウォンだというミセスに、それはホット
の価格ではと確認すると、なぜか「いえ、結構でございますよ」とのことでした。
店の前の道はわりと観光客が行き交っていますが、店を出るまで客は私ひとりでした。不味くも高くも接客が悪くもないので、「一般のカフェに見えない」ためかと思われます。
窓から見える「隠徳文化院」にも人影はなく、とても静寂な気分を味わえます。仁寺洞・北村方面に行かれる方は一度お試しを