東大門、昌信洞の石碑を見つけた事から、私は韓国近代画の父、韓国の風土から生まれ、最も韓国らしい絵画を残した天才、国民画家　朴壽根画伯(박 수근)を知る事となりました。
1914年 江原道楊口で生まれた師が、朝鮮戦争を経て昌信洞に小さな板張りの家を構え、1965年その生涯をとじるまでひたすら創作に没頭した場所です。多くの作品が西欧に流れていましたが、没後、韓国の経済発展と共に韓国らしいものが消えゆく中、多くの庶民の姿を描いた作品、そのノスタルジーが脚光を浴び、高い評価となります。
2007年韓国のオークションにて、師の代表作「洗濯場」が 最高額45億2千万ウォンで落札されました。
その後、西欧に流れた師の作品は徐々に韓国に戻りつつあると知りました。
高麗大100周年記念館に師の作品が展示されているようです。

師が過ごした場所の跡に このお店があります。
トンカツとグクスのお店で、その構造はL字型の造りとなっています。入り口から すぐ 天井が低くなっています。常連と思われる優しいお節介おじ様グループに、気をつけてと促され 中へ入りました。
厨房のおば様方は、とっても優しい笑顔です。トンカツを頂きました。
お味は、お値段からしても平均的な物でしたが、優しい お店のおば様方、おじ様グループのお陰で良い思い出になりました。
勿論、朴壽根画伯の面影は感じられませんでしたが・・・

大家の最期の言葉
「天国が近いと知っているが、遠い、遠い」
この言葉が今でも私の胸中に漂っています。
黙祷。

2019年6月25日 訪問。

道路名住所を記します。
종로구 지봉로 11-1

利用日：2019.06.25

写真を追記致します。