地下鉄5号線「鍾路3街」駅5番出口を出たところで「常緑韓方伝統茶チッ」という看板が目にとまりました。
仁寺洞に増えた「甘いオシャレな果実茶中心の伝統茶カフェ」とは一線を画した、渋い雰囲気です。店内の様子は全く窺えませんが、十全大補茶でも飲もうと思っていたので、階段を上ってみました。
店内では、初老~高齢男性が3組ほど、適度に文化的な世間話に励んでいます。
接客と作業を1人で行なう店員嬢が先客の飲み物を準備中だったので、卓上の「当帰」「川芎」などの写真つき解説を読みつつ、注文を取りに来るのを待ちました。
「鹿角大補湯 5000」とあったので、これを頼もうと思ったら「十全大補茶(これも5000ウォン)と変わりませんよ」との回答。いや、変わらなくはないだろう
と思いましたが、実は材料が無いのではと思い、当初の予定通り十全大補茶を注文。
生姜の砂糖漬けと共に出てきた十全大補茶は、苦味の強い本格派でした。量はけっこう多めです。
それより気になるのは、こちらをジッと凝視している女性です。「鏡子」というサインから、日本でも活動した画家・千鏡子(チョンギョンジャ)女史の作と思われますが、目をそらしても妖気と視線が感じられるコワい作品です。
壁には、お茶メニューの他「魚醒草 3000」「アロニア 4000」など、どういう状態で出てくるのか謎な貼り紙がありました。再訪時には試してみたいものです。