地下鉄6号線「上水」駅近くの「極東放送」ビルに「誰にでも開かれた コーヒー、手製パイ専門店」という大きな垂れ幕が掛かっているのに気付きました。
普通、カフェは「誰にも開かれた」とわざわざ断わり書きをしません。「極東放送」がキリスト教系放送局であることから「非信徒は飲食不可(鍾路・曹渓寺敷地内の食堂『スンソ』は食券購入に信徒証提示が必須でした)」「入店すると布教される」という事はない・・・という主旨だと推測されます。
「手製パイ」が気になったので、連れ(韓国人)と2人で階段をおりてみました。
カフェの入口には「親交室」とプレートがついています。
平日の午後2時頃で、他に客はいません。ガラスケース内にお菓子が一つもなかったので「開店休業状態か
」と思ったのですが、カウンター内には焼きたてのパイが数種類並んでいます。エッグタルトなど、まだフツフツと煮えています。
コーヒー以外に伝統茶もあるというので、値段を訊かないまま「五味子茶」「生姜茶」と、クルミの載った「ピーカンパイ」を注文。計9千ウォンでした。何だか安いような(韓国では、この手のパイは5000ウォン以上する店が多いので)? レシートを見ると、パイ3000、茶も各3000とあります。
スライスレモン入りの五味子茶は、レモンの酸味が強いフルーツティーでしたが、まあ悪くありません。が、注目すべきはパイです。良い材料を使っている感じの、重厚な甘さと香ばしさです。クリスチャン系カフェで高いわりに不味い菓子が出てきたらトホホですが、これが3000ウォンは非常に格安です。
キリスト教系書籍が展示されていたり、有名人訪問者のサイン入りカップの並ぶガラスケース近くに献金箱が置かれていたり、フロア内のトイレ(キレイです)個室に聖句が書かれていたりしますが、スタッフや他の客(私達の着席後に数組入店)に布教などはされませんでした。 静かで、空いていて、座席がキレイで、スタッフは温厚なので、パイ・タルト好きの方にオススメです。