ウエスト 明洞本店

こちらで「カキアゲウドン」を食べました。４月４日です。

福岡の地で割と頻繁にウエストの「かき揚げうどん」を口にする機会がある者として、食べ比べの意識を持ちつつ注意深く観察してみると意外や意外、突っ込みどころ満載の「カキアゲウドン」でした。

テーブルの上に取り放題の刻み葱がないのはネギラーにとってはがっかりの極致です。丼の中に３輪くらいの刻み葱がひっそりと紛れ込んでいました。その代りなのかどうかワカメが青みを添えていますが、福岡のネギラーうどん食いとしては、ワカメに葱の代役など務まるはずもなく。

「カキアゲウドン」は古の面白グッヅ「頭から草が生える観葉植物 グリーンボーイ君」的な趣があります。「カキアゲ」が嵩高くて丼の御汁の中に沈みません。福岡のネギラーうどん食いとしては「かき揚げ」を御汁の中にどっぷりと沈ませて、その上に刻み葱をたっぷりと盛り、フーフーしながら「かき揚げ」が御汁を吸い込んで潤びた頃合いの食感を楽しむ、というのが一番美味しい食べ方なのですが、それができません。

良く見ると謎の「醤油っぽいもの」が小皿に注がれて添えられています。これは驚きのパフォーマンスでした。別皿で提供された「カキアゲ」にはこのタレを付けて食べなさいということでしょう。「カキアゲ」は丼に入れない・御汁に漬けないことが前提のようです。

とはいえ郷に入っては郷に従えとばかりに、既に丼の中に下半身が入ってしまっている「カキアゲ」の上半身を箸でつついて欠片を取り、タレに漬けて食べてみました。が、舌に響くもの無し。しかも「カキアゲ」は、玉葱片と小麦粉がぎっしりと詰まった塊なので箸で崩すのが非常に困難です。冷麺やコングクスを食べる時のように箸を１本ずつ両手に持って「カキアゲ」を突き突きして壊し、タレを丼の中にたら～っと掛けてしまいました。

さて、半身浴状態だった「カキアゲ」ですが、食べても食べても海老が現れず、どこまでも玉葱と小麦粉の塊でした。「かき揚げ」には大きい海老と小さい海老と烏賊が入っています。こうして、仕方ないからやっつけるという雰囲気になってきた「カキアゲ」との闘いが道半ばに達した時、やっと歯に当たるものがあり「これは乾燥海老の殻だな。」と確認ができました。その頃には、丼の中はぐちゃぐちゃ、口の周りはべとべと。

麺に関しては、関西・四国・九州のうどん麺を知っている方には「お試し程度の遊び心でどうぞ。」と濁しておくことにします。

福岡で食べる「かき揚げうどん」は４２０円。こちらの「カキアゲウドン」は７６００ウォンです。２０１２年の１２月に初めてこちらの「カキアゲウドン」を食べた時にはこのような突っ込み満載感を持ったのかどうか。一番当てにならないのは自分の記憶力だと実感した次第です。

明洞メトロホテル地下のうどん店「ウエスト」が長らく気になっていたのですが、今日の昼にとうとう入ってみました。

階段を下りた入口前にはなぜか沖縄の写真が貼られ、レジにも「沖縄観光ガイド」が積まれています。確か「福岡うどん」の店だったはずですが？？

さらに、メニューには「稲庭うどん：日本三大うどん中の１つ」という品目があります。讃岐うどんの店では考えられない現象です。

ランチタイム限定の格安カツ丼や、一人すき焼きセットも気になりましたが、博多うどんのイメージ（個人的には『ごぼう天うどん』）に近い「カッキアゲウドン（7600ウォン）」を注文。

肉うどんより高く、えび天うどん（7800ウォン）とさほど差異が無いとは強気価格だなと思いつつ、待つ事７～８分。
「かき揚げ」は、うどんの上ではなく、別皿で登場しました。何だかスゴいサイズです。元気のない中年は「ボリューム満点」と歓喜するより「…胸焼け？」とビビってしまいます。
しかも、このカッキアゲ、ミツバのような葉が微量混入している以外はほぼ100％タマネギなのです。「かき揚げ」といえば、ニンジンやゴボウなど入っていると勝手に予想していたのですが、そういえば写真のカッキアゲを見ても単色です。

カッキアゲに気を取られて、うどんの味の印象が薄いのですが、予想より細くてコシのある麵でした。スープが甘めとの噂も聞いていましたが、すぐ近くの「がってん寿司」のランチセットのうどんの甘さ（スープというより、載っていた油揚げの味かもですが）よりは控えめでした。

会計後、レジ前の「塩黒糖」を一つと、沖縄観光冊子を貰って帰宅。福岡観光PRはしなくて良いのでしょうか･･･。

「稲庭うどん」の他、「夢見るスイートポテト」「東京ヤッキギョウザ」など、居酒屋メニューにも気になる品目がありました。観光地であると同時にオフィス街でもあるので、晩にはサラリーマン居酒屋としてそれなりに賑わうのかもしれません。