乙支路3街駅近くで、平日の午後2時頃にも混んでいる冷麺店らしき店に遭遇。店のガラス壁には「平壌式マンドゥ」「チョゲタン」などとあります。思わず入ってみたところ、一人客用らしきカウンターに案内されました。
「チョゲタン」は何なのか気になりつつも、冷麺(8000ウォン)を注文。高くも安くもないな・・・という印象でしたが、麺に先立って運ばれてきた「温かいスープ」「大根の漬け物」と、贅沢な(というのは大げさですが
)「キュウリ&鶏の和え物」がいずれも美味で、これはヒットかも・・・と期待が高まりました。
出てきた冷麺は、やや白濁したスープに「極細」ではないグレーがかった薄茶色の中細麺、牛肉、ゆで卵半分、大根、生の青菜という構成でした。スープは、牛なのか鶏なのか、複雑ながらもクリアな味わいで、適度な冷たさです。麺も心地よい程度の歯応えで、総合的に「奥深い美味だ
」と感じました。
食べ始めて少し経ったところで、どう見ても店の人らしき中年男性が私の隣の席に座って冷麺を食べ始めました。私が食べているものより豪華なトッピングだったらショックだな・・・と思い、横目で観察しましたが、具材は普通、オカズは鶏の和えもの無しで白菜キムチのみだったので、意味もなく安心。
会計をしつつ、初老の女性店員に「ピョンネオッ」という名前の由来を訊いてみたところ、「『平』壌から『來』た家でございます」と、名刺の店名「평래옥」の下に漢字を書いてくれました。レジには「since 1950」との文字があったので、店舗自体は新しいものの、じつは非常に老舗のようです。
帰宅後に調べてみると、「チョゲタン(酢鶏湯)」は、鶏肉と冷麺を使った酸味スープサラダのような料理で、この店の名物らしいと判明。勇気を出して頼んでみれば良かった・・・と若干後悔しました。再訪時にはマンドゥ系か、この「酢鶏湯」を食べてみたいものです。