光化門駅近くのビル「弁護士会館」に、地下街というか、レストラン街のようなものがあります。
1階に出ている地下街の店舗案内を見ると「美人クラブ」とか「草原粥」とか怪しげな店名が。
「美人クラブ」は見なかったことにして、「草原粥」に行ってみました。
平日午後1時半近くだったためか、私以外の客は韓国人初老男女ひと組のみです。
店主は、私が無言で入店したにもかかわらず、即座に「日本語メニュー」持参で注文を取りに来ました。おそるべき観察力です。←日本の雑誌などにもそれなりに紹介されているようで、日本人客も多少は来るようです。
「クリル芽生え玄米かゆ 12000ウォン」という謎のメニューも気になりますが、とりあえず、ナマコ&紅蛤(ムール貝)入りの「草原粥 9000ウォン」を注文。
メニューには一点、「・・・これでいいのか?」という箇所があります。
韓国語で「ヘサム」、中国語で「海参」と書かれた具材、日本語では「いりこ」とあります。
確かに、肝を取った茹でナマコの干物は「イリコ」ですが、日本人はかなりの確率で「ジャコ、シラス」だと思いそうです。すごく細切れなので「おお、ナマコだ」という実感はないにしても、「ナマコ」と「ジャコ」では字面のゴージャス感にかなりの差が・・・。
それはさておき、待つこと数分。卵黄と海苔の載ったお粥が運ばれてきました。
店主は「これは牛肉のツクダニ、これは白身の玉子焼き、これは(以下略)」と、付け合せの内容を日本語で説明し「卵は混ぜて食べて下さい」と言って奥の席に去ってゆきました。
店主氏、温厚ながらも「こだわりの人」のようで、韓国人初老男性客の「ちょっと、醤油ある~?」という注文を(卓上には塩・コショウあり)「このシラスの炒め物などを入れて召し上がってみて下さいね。醤油を入れると全く醤油の味になってしまいますので」と笑顔ながらも断わっていました。
「こだわりの店」で料理が不味かったらシャレになりませんが、お粥も付け合せも「甘すぎ」「辛すぎ」「固すぎ」などのない適度な優しい味と食感で、美味でした
食後の「温かい高麗人参ジュース&果実ミルク」も、何だか体に良さそうな味です。
唯一残念だったのは、カードで代金を払おうとしたら、カードは使えないというそぶりをされたことです。
韓国のオフィス街の、1人分9000~12000Wの料理を出す店で「カード不可」?というか、そこにカード読み取り機あるし(時々『10000ウォン以下は現金で』とかいうマイルール適用店もありますが)と思い、
「もともとカードは使えない店ですか?」と訊いたら「使えますが・・・あ、韓国語できるんですか?」
どうやら「日本人=現金払い」と思い、気を利かせて現金扱いで会計を済ませてくれてしまったようです。
と、裏目に出た親切もありますが、外国人1名でも安心して入れる雰囲気の店です。「胃に優しい食事を」という時にぜひ。なお、オフィス街という場所柄、昼12時前後の「サラリーマンの食事どき」を外して行った方が落ち着いて食事ができそうです。