韓国では大手チェーンのパン店、財閥系の高級パン店などの台頭により、
「町の小さなパン屋」が絶滅に瀕している・・・というニュースを何度も
目にした私は「えっ、そうだったのか！」と驚きました。

以前住んでいた地区に近い「ミシュランガイド掲載店・聖心堂」や、
いまの自宅の近所にある「ハンビッブレッド」が、すぐそばの大手チェーン
パン店を寄せ付けない勢いだからです。

「聖心堂」は「小さなパン屋」ではないのですが、「ハンビッブレッド」は
住宅街の地味なショッピングセンター「ハンビップラザ」内にある、本当に
小さなパン店です。

特にオシャレなわけでも、特別なパンを置いているわけでもありません。
ところが、近所の人から、わざわざ遠くから大量買いに来たと思われる人
まで、客足が絶えません。

「そんなにおいしいのか？」と「牛乳食パン　2000ウォン」を購入。
日本でいう「イギリスパン」的な食感です。耳は香ばしくて、中はモッチリした
キメの細かい生地で、食欲をそそる適度な塩味がついています。バターも
ジャムも付けなくても何枚でも食べてしまう、たいへんな味です。

食パン以外の商品はというと、パウンドケーキ、ロールケーキ、クッキーなど
わりとシンプルな品揃えです。どれも飽きのこない味で、また、高級パン店の
ような「購入に勇気を要する価格」ではありません。

人気商品が速攻売り切れている様子を見ながら、
「絶滅していない『町のパン屋』は、ものすごい実力派揃いなんだろうな」
と実感した次第です。

ところで、この店で「オキナワ」という菓子パンを見かけたことがあります。
慶尚北道・安東の名店「マンモス製菓」でも見かけた商品名ですが、そして、
日本のパン屋では見かけない気がするのですが、いったい何なのでしょう。
目撃時に即買いしなかったことが悔やまれます・・・。

注）地図で番地検索すると、アパート敷地内にあるように表示されることが
　　ありますが、郵便局やロッテスーパーのある建物が「ハンビップラザ」です。