「焼き魚」「豚肉ポッサム」「蟹またはカンジャンケジャン」。
いずれも、専門の料理店が韓国には多く存在する料理です。
が、「ソルビッパッサン」の定食には、その3つが全部ついています。

儒城区（ユソング）の中心部からそう離れてはいない花岩洞（ファアムドン）。
そのわりに「山の中」という雰囲気です。しかも、建物は飲食店というより「普通の家」です。
正直、こんな場所で客は来るのだろうか…と思いますが、今回（2011年10月）訪ねた時も先客たちがいました。

この店の定食は、現在「チャムサリ定食（13000ウォン）」一種類です。
以前は確か「焼き魚定食」と「ソルビッ定食（現在のチャムサリ定食）」だったのですが、「焼き魚定食」を頼んでいる人はほとんどなく、久しぶりに再訪したら、いさぎよく一種類になっていました。

まず、焼きサバ、豚肉ポッサム、カンジャンケジャンの3品と、汁物（チョングッチャン）、チヂミなどが出てきます。
カンジャンケジャンは専門店のものに比べるとかなり小さいのですが、色々ついた定食の一品としては適度な量です。

「それにしても、韓国の定食にしては少なくないか？」
卓上の料理を見ると、そう思うかもしれません。が、厨房方向からは、さらに何かを作っているような匂いが…。

真っ赤なのに辛くないキムチと一緒にポッサムを食べていると、野菜・山菜中心のパンチャンが続々と運ばれてきました。
いずれも、素朴ながら手のかかった感じの味です。また、極度に辛い、すごく塩辛いといった強い味ではなく、口にも胃にも優しい味わいです。

あ、写真を撮り忘れましたが、食後にはヌルンジが出てきます。

作りおきをしないためか、料理が出てくるのにわりと時間がかかります。
時間がないとき、次の予定が詰まっているときではなく、「手料理をゆっくり食べてみよう」という時におすすめの店です。

なお、店主（女性）はテジョンの人ではなく、全羅南道出身とのこと。
あのパンチャン続々は全羅道風なのかも・・・と何となく納得した次第です。