韓国では焼酎やビール、マッコリ以外にも果実や草花からつくられた多彩なお酒があります。これら大衆酒はさっぱりと飲みやすく健康にもよいとされることから、年配者や若い女性に人気です。代表的な百歳酒(ペッセジュ)から日本でも人気の梅酒まで、色々と飲み比べてみてもよいでしょう。 |
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焼酎とともに多くの食堂におかれている、清河(チョンハ:アルコール度数13度)。米から作られた清酒で、さわやかな香りと甘みのきいた味わいが特徴。日本酒に親しんでいる人には飲みやすい味だといわれます。冷蔵庫で冷やすのが一般的な飲み方です。 韓国の清酒、清河(写真中央) |
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百歳酒(ペッセジュ:13度)は甘草・クコ・五味子(オミジャ)など12種類の薬草をもち米に混ぜて作ったお酒。韓国屈指の酒造メーカー・麹醇堂(クッスンダン)から1992年に登場した、健康酒の定番です。ハーブと高麗人参の風味がアクセントになった、くどくない甘さです。米を蒸さずに発酵させるため、アミノ酸が豊富で二日酔いしにくいことでも知られます。加工時に熱を加えない生百歳酒は、メーカー直営の居酒屋などで楽しめます。 |
梅酒も各種メーカーから発売されており、材料を高純度の状態で発酵させた梅花酒(メファス:14度)をはじめ、柔らかい口当たりで女性に人気の梅翠純(メチスン:14度)や、梅の実入りの雪中梅(ソルチュンメ:14度)があります。少し変わった植物から作られた大衆酒は、山査子(さんざし)を生米で醸造したサンサチュン(14度)、ポップンジャ(トックリイチゴ)の果実酒・覆盆子酒(ポップンジャジュ:12~15度)、たんぽぽを使用したミンドゥルレテポ(13度)が知られます。 |
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サンサチュン(左)と梅花酒 |
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甘みが効いた覆盆子酒 |
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ほのかな苦味がアクセントのミンドゥルレテポ |
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その他、高麗人参酒はお土産としても人気の高い健康酒の筆頭。料理では参鶏湯(サムゲタン)との組み合わせが定番で、食前酒として提供されます。また韓国では一般家庭でも、旬の果実や韓方(ハンバン)材料を焼酎などに漬けた自家製酒が親しまれてきました。こだわりある自然派食堂や民俗居酒屋では、こうした手作りの果実酒・薬草酒がおかれていることがあります。 高麗人参酒 |