韓国旅行「コネスト」 韓菓(伝統菓子)|韓国料理・グルメガイド
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韓菓

한과 / ハンクァ 伝統菓子
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辛さレベル    ・価格帯 2,000~10,000ウォン
「韓菓(ハンクァ)」とは、米や小麦粉、木の実などを主な材料に、蜂蜜や水飴を加えて固めたり、脂で揚げて作る韓国の伝統菓子類で、韓菓子とも呼ばれます。 米を主食とする韓国で古くから発達し食べられてきた菓子で、婚礼や先祖供養の儀式に欠かせない食べ物であるほか、伝統茶と一緒に味わえる、お茶菓子としてもよく食べられます。

韓国の伝統菓子「韓菓」とは?

果物がない季節に、穀物の粉や蜂蜜を練り合わせて作った果物の代用品に起源を持つといわれている韓国の伝統菓子、韓菓。西洋菓子と区別するため、韓国の伝統菓子を広く「韓菓」と呼ぶこともあります。

基本的な材料は米や餅米の粉、小麦粉、きな粉などの穀物の粉と砂糖で作った蜜や蜂蜜、松の実、クルミ、栗、ナツメなどの木の実、果物や根菜などもよく使われます。ゴマや韓方食材である覆盆子(ポップンジャ)や五味子(オミジャ)、松の花粉などで着色した鮮やかな色合いが特徴で、生地を型で押し抜く技法だけでなく、早くから鉄鍋が普及したことで材料を揚げたり蜜で煮詰める製法が発達しました。
水飴を絡めて冷まし固めるヨッカンジョン 餅を揚げて作る油菓(ユグァ)
自然の恵みを取り入れた伝統菓子「韓菓」の歴史

韓菓に関する最古の記述は『三国遺史』(1281)のもので、宮中の儀式に使われたと記されています。高麗時代(918~1392年)に仏教の隆盛とともに茶文化が広まり、菓子類も発達。朝鮮時代(1392~1910年)には王室の婚礼儀式「嘉礼(ガレ)」や、外国からの客のもてなしに欠かせないものになり、文献にあるだけでも254種あったといわれています。
 韓菓の最古の記述がある『三国遺史』
やがて、庶民の間でも通過儀礼の特別な菓子というだけでなく嗜好品としても広まり、食習慣が西洋化した現在でも祭祀(チェサ)名節など特別な機会の、真心のこもった贈り物として認識されています。
名節や祭祀でのお膳 名節の贈答品売り場 韓菓の詰め合わせ
代表的な韓菓は7種類

時代とともに姿を変え発展してきた韓菓は、現在代表的な7種類に分けられます。比較的目にする機会が多く、日常的に親しまれているものから、慶事や儀式など特別な機会にだけ食べられる韓菓もあります。

【日常の韓菓】
・油蜜菓(ユミルクァ)
・油菓(ユグァ)
・ヨッカンジョン

【慶事や儀式で登場する韓菓】
・正菓(チョングァ)
・茶食(タシッ)
・熟実菓(スクシルクァ)
・梅雀菓(メジャックァ)
油蜜菓(ユミルクァ):材料:小麦粉、蜂蜜、生姜汁、香辛料、ごま油、酒など

小麦粉に蜂蜜や酒などを入れて練った生地を型で抜き、低温の油で揚げて蜜に浸して作る油蜜菓は保存性と栄養に優れた菓子。油蜜菓類の一つ、薬菓(ヤックァ)は韓菓の中で最も美味で上品だといわれ、当初は貴族の間で正月や行事などで食べられる特別なものでした。

後に、庶民の間でも流行し、材料である小麦や蜜を浪費するとして禁止令が出されたほど。円形だった形も祭祀で積み上げやすいように、四角く平たい形へと変わり、現在では様々な大きさや模様の薬菓が見られます。
平型になり積み上げやすく 油蜜菓の代表格は薬菓
油菓(ユグァ):もち米、清酒、豆類、砂糖、塩、食用油

10日ほど発酵させた餅米粉で作った生地を蒸して適当な大きさに裁断・乾燥させてから、揚げて飴をからめ、色とりどりの粉や松の実などをまぶします。

油菓は、韓菓の中でも歴史が古く、作るのに手間暇もかかるため、真心をこめた食べ物として古くは新婦から新郎の家への結婚の贈り物に使われました。現在でも祭祀や行事に欠かせない食品で、また伝統茶と楽しむお茶菓子としても日常的に食べられています。
揚げて飴にからめてから装飾 祭祀用には四角形の油菓
ヨッカンジョン:穀物、ナッツ類、ゴマ、種、砂糖など煮詰めて作った蜜

パフ状の玄米や炒ったクルミ、ピーナッツ、ゴマ、豆、松の実などに熱した水飴(ヨッ)をからめ、延ばし冷まして成型したヨッカンジョンは、いわば韓国式おこし。果物がない季節に作られていた韓菓の原形から発展し、ナツメや栗、柿、鳥などの形にして楽しまれていました。

今でも旧正月や秋夕などで欠かせない彩り豊かなお菓子で、普段のおやつとしても人気。懐かしのお菓子として駅や市場などで売られています。
黒エゴマや雑穀、カボチャの種を使った種類 玄米と餅米を固めたもの 実演しながら売る昔ながらの店も
正菓(チョングァ):水分の少ない野菜、根菜、果物、蜜

正菓はレンコンや高麗人参、キキョウの根、生姜、ナツメなど水分の少ない食材を砂糖を煮詰めた蜜で加工したもので、煎菓とも表記されます。何度か取り出しながら蜜で煮詰めたものは蜜正菓(ミルチョングァ)と呼ばれ、糖度が65%以上あるため保存性に優れています。りんごなど変色しやすい食材も色や形はそのままに、濃縮された風味と香りが楽しめます。

最近ではキウィやレモンなどを使った正菓も登場し、健康的なデザートとして親しまれています。
りんごの正菓 長く保存できて色鮮やか
茶食(タシッ):炒った穀物の粉、韓薬(ハニャッ)、花粉、蜂蜜

米、ゴマ、栗などの穀物を炒った粉と蜂蜜を練って生地を作り、木製の型で押し抜いてつけた模様を楽しむ茶食。松の花粉や黒ごま、五味子(オミジャ)など天然材料で彩り豊かに、花や果物、また縁起のいい「福」や「寿」などの漢字を使った伝統的な模様が特徴です。お茶によく合い、お茶菓子として親しまれていたことから「茶食」と名づけられました。

松の花、黒エゴマ、韓方食材、様々な果物を使った茶食があり素材の風味と蜂蜜の甘味が調和したお茶菓子です。
生地を練って押し固める茶食(タシッ)を作る材料と道具 色とりどりの茶食
熟実菓(スクシルクァ):栗、ナツメなどの果実、松の実やナッツ類、蜂蜜、砂糖、シナモンなど香辛料

栗や茹でたナツメなどをこして加工し、香辛料などの粉や蜜を加えて再び形を作ったものと、果実や植物の根などを蜜で丸ごと煮たものの二種類があります。

生の果物に対し手を加えたものという意味で「熟実果」と呼ばれるようになりました。宮中の宴や祭り、祭壇に供える韓菓として発展しました
梅雀菓(メジャックァ):小麦粉、生姜、塩、色づけ用の汁(五味子やクチナシの実、ヨモギ)

薄く延ばした生地に切り込みを入れて加工したり、リボンや蝶の形などの模様を作ります。油で揚げてから蜜をからめシナモンをまぶします。

梅に雀が座っているように見えるため、梅雀菓と呼ばれるようになりました。現在は小さく様々な形のものが登場していますが、伝統的な梅雀菓は白く大きなものだったと言われています。
地方色豊かな伝統飴(ヨッ)も韓菓の一種

米・あわなどの穀類やカボチャ・サツマイモなどを原料に、麦芽を使って作られる伝統飴も「韓菓」の一種。地方によって特色も見られ、全羅道(チョルラド)の「コグマヨッ(サツマイモ飴)」、忠清道(チュンチョンド)の「ムヨッ(大根飴)」、鬱陵島(ウルルンド)の「ホバッヨッ(カボチャ飴)」などが有名です。

韓国では「試験にくっつく」という意味を込めて、粘り気が強いヨッを受験生に贈る風習もあります。大学入学試験である修学能力試験(スヌン)が行なわれる11月には、コンビニなどに工夫を凝らした飴が並びます。
 餅と伝統飴(ヨッ)の贈り物セット
韓菓を味わう、楽しむ

伝統的な作り方を守った韓菓は、天然の素材を活かした健康的なお菓子として再び脚光を浴びています。伝統茶とともに韓菓を楽しめるカジュアルなカフェがある他、文化体験施設や、博物館などでは韓菓作りが体験できるプログラムが人気を集めています。

韓菓(ハングァ)が味わえる韓国伝統茶カフェ
韓菓文化博物館 韓佳園
韓菓を買う

今でも親しまれている韓菓の多くは、思い立ったときすぐ簡単に買えるのが魅力。コンビニやスーパーでは、おやつにぴったりのミニパックで売られています。また、ちょっとした贈り物に使える化粧箱入りの韓菓はデパートの地下大型マートなどで買うことができます。

韓国土産に喜ばれる~餅・韓菓
コンビニ 市場 専門店
このメニューが食べられるお店 お店リスト
マンナダン アジンダン トッサン店 THE SSANGHWA ソウル市店 ホドゥ堂 沙上駅店 餅工房兄弟 西部市外バスターミナル店
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