もち米を主な原料とする日本に対し、韓国の餅(トッ)はうるち米で作ったものが多いのが特徴。蒸し餅・つき餅・焼き餅・茹で餅などに分類され、ヨモギやカボチャを練りこんだり、黄な粉や胡麻をまぶしたりと種類も多様です。近年は餅をデザートのように楽しめる餅カフェも登場し人気を集めています。 |
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韓国では祭祀や各種祝い事にも欠かせない食べ物である餅。韓国の代表的な名節である秋夕(チュソク)にはソンピョン(松葉蒸し餅)が、子どもが生まれて100日目や1歳の誕生日(トルチャンチ)にはペクソルギ(うるち米の粉のみを蒸して作る真っ白な餅)が定番です。また、陰暦3月3日のサンジンナルと呼ばれる桃の節句には、ツツジの花をのせて焼いたファジョン(花餅)が古くから食べられてきました。 |
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ソンピョン |
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ペクソルギ |
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ファジョン |
韓国の餅は200種類以上あると言われます。うるち米で作った餅は粘り気が少なく、弾力のある歯ごたえが特徴。うるち米をひいた粉に水を加えて蒸し上げた蒸し餅はシルトッと呼ばれ、蒸しパンのような食感を楽しめます。また、細長いカレトッは、薄くスライスしてソルラル(旧正月)に食べる雑煮トックッにも用いられます。 |
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チョルピョン(押し餅) |
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ムジゲトッ(虹餅)はシルトッの一種 |
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カレトッ |
また、もち米で作った餅もあり、こちらは強い粘り気が特徴。中に餡子をくるんだチャプサルトッや団子に似た一口サイズのキョンダン、黄な粉がたっぷりかかったインジョルミなどが代表的です。また、もち米を栗やナツメと一緒に炊いた甘い韓国式おこわ、ヤッシッ(ヤッパッ)も人気です。こうした餅は専門店はもちろん、百貨店・デパートの食料品売り場やスーパーでも手軽に購入できます。少量ずつパック入りで販売されているので、いろいろ試してみるのも良いでしょう。 |
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チャプサルトッ |
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インジョルミ |
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ヤッシッ(ヤッパッ) |
昔ながらのおやつという印象が強かった餅ですが、最近は様々なアレンジを加え、お洒落なデザートとしても食べられています。色鮮やかで見た目も華やかな餅ケーキは、その代表格。甘さ控えめなので、甘いものが苦手な人や年配の人にも好評です。また、お茶やコーヒーと共に可愛らしい餅菓子を食べられる餅カフェも増えてきており、韓国の餅はますますバラエティー豊かになっています。 |
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イチゴ味のソルギで作った餅ケーキ |
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オーブンで焼き上げたもち米餅、オーブンチャプサルトッ |
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