日が暮れ始めると道端に現れる「飲み屋屋台」。韓国語では「ポジャンマチャ(布張馬車)」と呼ばれています。手押し車をビニールシートで覆い、テーブルとイスを並べたもので、老若男女多くの人々が、おつまみを注文しながら韓国焼酎やマッコリを味わいます。利用方法は意外とシンプル。韓国ドラマの主人公のような「ちょっと一杯」が体験できることでしょう。 |
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◆飲み屋屋台の基礎知識◆
・屋台は2種類・・・「おやつ系」と「飲み屋系」
街角にある屋台は「ノジョム(露店)」と「ポジャンマチャ(布張馬車)」の2種類に大きく分けられます。お祭りの出店感覚でおやつをつまめるのが「ノジョム」、腰をおちつけてお酒を楽しめるのが「ポジャンマチャ」です。
「ノジョム」は、テイクアウトまたはその場で立ちながら食べる屋台で、トッポッキや天ぷら、オデンなどのB級おやつ・軽食メニューが中心。「ポジャンマチャ」は、簡易テーブルとイスが用意された、座って食べるタイプの屋台。料理をつまみにお酒を飲む人が多く、テント式居酒屋といった存在です。 |
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居酒屋系の飲み屋屋台 |
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おやつや軽食が食べられる屋台 |
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・中を覗いてみよう!
基本的な「ポジャンマチャ」はどこに行っても大体同じ。簡易調理台がついた手押し車の周囲に、簡易テーブルが3~6台程度並びます。ショーケースに食材がおかれ、大きな鉄板で調理する気取らないスタイルです。プラスチックのお皿やコップも「らしさ」がたっぷり。多くの屋台は、大将ならぬアジュンマ(おばさん)がひとりで切り盛りしており、仲良くなるとサービスしてもらえるかもしれません。
・ポジャンマチャはどこにある?
駅など人通りの多い場所で、日が暮れると1つは見かける「ポジャンマチャ」ですが、ソウルで特に多いのは鐘路(チョンノ)や東大門(トンデムン)といった昔ながらの繁華街。「広蔵市場(クァンジャンシジャン)」内にも在来市場ならではの屋台がずらりと並びます。 |
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街中の屋台の様子 |
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市場内の屋台の様子 |
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・営業時間は?
「ポジャンマチャ」の多くは17~18時程度に店を出しはじめ、翌0~4時程度まで営業します。2次会、3次会で利用されることが多いので、21~翌0時程度が最も賑わう時間帯。またビジネス街周辺の屋台は週末よりも平日の方が活気が見られます。夏は早めに営業がはじまったり、冬は早くお店が閉まったりと季節によって多少かわります。
・トイレはありますか?
「ポジャンマチャ」には基本的にトイレは設置されていません。近くの地下鉄駅構内や公衆トイレを利用するとよいでしょう。「ファジャンシル オディエヨ?(トイレどこですか?)」と店の主人に聞けば、近くにあるトイレを案内してくれます。
・一般の居酒屋に比べて値段は安い?
屋台というとリーズナブルなイメージがありますが、「ポジャンマチャ」は1皿10,000ウォンを超えるのがザラ。お酒も一般の居酒屋とほぼ価格差はありません。通常のおつまみと同様、料理1品で2~3人前のボリュームです。お会計は、一部の例外を除き「ポジャンマチャ」では一般的にクレジットカードは使えず、ウォンでの現金支払いのみなので、現金を多めに用意して訪問するようにしましょう。 |
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◆利用方法◆
テーブル注文&食後会計と、ポジャンマチャの利用方法は一般の飲食店とほとんど同じです。日本語は通じないところがほとんどですが、観光客の多い東大門エリア、広蔵市場などでは日本語の可能なお店もあります。メニューは店頭に並んだ食材を参考にするほか、地元のお客さんが食べているものを指差し注文してもよいでしょう。 会計の際にトラブルが発生しないよう、メニューと価格は要確認 |
・屋台を決める
屋台を決めます。壁かけのメニュー(韓国語)のほか、店頭に並んだ食材も参考に。食べたいメニューがあれば、可能かどうかあらかじめ尋ねてみてもよいでしょう。
・席につき、注文
空いている席に自由につき、注文をします。メニューには価格表示がされていない場合も多いので、注文前に必ず確認しましょう。メモもとっておくと安心です。
・食事後、会計
お会計は食事後にまとめて行ないます。食べ終わったらお店の主人に声をかけましょう。別途税はつかず、支払いは基本的にウォンの現金払いのみです。 |
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◆定番おつまみメニュー◆
「ポジャンマチャ」では韓国焼酎・マッコリ・ビールといった定番のお酒が揃います。おつまみは、肉・魚介を使った素朴で豪快なメニュー。屋台とはいえ、鉄板や鍋を駆使して店で食べるのと同じくらい本格的な料理が並びます。 |