「チュオタン」とは、どじょう(泥鰌)を葉野菜などと一緒に煮込んだスープ料理です。どじょうを丸ごと入れて煮込む店舗もありますが、一般的には、どじょうを骨ごとすり潰し、味噌で味付けしたスープで提供されるスタイルが有名です。そのため食感はザラザラとしていますが、どじょう独特の臭みが消えるよう工夫されており、まったりとしたスープは意外と食べやすいと評判。栄養価が高くヘルシーな韓国料理で知られ、特に夏バテ防止の韓国グルメとして人気があります。 |
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どじょう(韓国語でミックラジ)は、ウナギの約10倍のカルシウムを含有し、かつ低カロリーの優秀食材。「チュオタン」は古くから郷土料理として親しまれ、全国で何通りも作り方があり、主に南原(ナムォン)式、慶尚道(キョンサンド)式、ソウル式、原州(ウォンジュ)式の4つが有名です。
なお地域に問わず、どじょうはすり身・姿煮で食べられる店舗もあります。注文時に、すり身は「カラソ ジュセヨ」、姿煮は「トンウロ ジュセヨ」と伝えてみましょう。 どじょうの姿煮 |
◆南原式
最もポピュラーな南原式は、どじょうと一緒に大根の干し菜や青菜を煮こんだ、コクのある濃厚な一品。街中にも「南原チュオタン」と書かれた看板をよく目にすることでしょう。
◆慶尚道式
慶尚道式もすり潰したどじょうを使い味噌で味つけるなど南原式と似ていますが、白菜の青菜やニラが入り、比較的さっぱりした味わいです。いずれもニンニクや山椒などの香味材料が臭み消しと風味アップの役割を担います。
◆ソウル式
唐辛子入りの真っ赤なスープにどじょうが丸ごと入っているのがソウル式。ソウルでは「チュオタン」は以前は「チュタン」と呼ばれ「チュタン」と店名にする店舗も残っています。牛骨などからとった出汁をベースに、味噌を使わないのが特徴で、味はユッケジャン(牛肉のピリ辛スープ)に似ているといわれます。
◆原州式
江原道(カンウォンド)の原州では、丸ごとのどじょう、野菜とともにコチュジャンを使用されていると伝えられています。 |
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<食べ方>
一人前用の定食スタイルで運ばれてくることが多い「チュオタン」。グループでもおひとりさまでも頂けます。スープの味が薄ければ、卓上の山椒(さんしょう)や塩で、少しずつ味を調整するのが韓国式。コチュジャンも好みで追加できるように運ばれてきますが、全て入れると辛くなってしまうので、気をつけましょう。 一人前のセット例 |
<こんなメニューも> |
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2人前以上を注文する場合、大鍋で運ばれてくる店舗も |
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おつまみには、どじょうのてんぷらもおすすめ |
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