「ヘジャングッ」とは、お酒を飲んだ翌日に食べる、アツアツのスープが疲れた胃腸を整えてくれる酔い覚ましのスープです。ヘジャンとは、韓国語で「二日酔い解消」という意味で、漢字で解酲、解腸と書くことも。とうがらしを用いたピリ辛スープに、豆もやしや葉野菜、牛の内臓などを入れて煮込んだスープで、ご飯や、おつまみのキムチ、カットゥギと一緒に味わいます。 |
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「ヘジャングッ」は、都市部・地方を問わず、24時間営業で、タクシーやトラックのドライバーが車を店の前に止めて利用する、通称「運転手食堂」などでよく食べることができます。韓国全国各地で「楊平ヘジャンクッ」という看板のお店を見かけられるように、ソウル郊外にあたる京畿道(キョンギド)の楊平(ヤンピョン)の郷土料理として知られています。これは朝鮮時代から、楊平の韓牛(ハヌ)が有名だったため、牛の内臓やソンジ(牛の血を固めたもの)を具材のメインとしたスープ料理が美味しいと、都にまで知れ渡っていたためです。
また、「ヘジャングッ」や「ソンジヘジャングッ」などのメニューのほか、コンナムルクッパ(豆もやしのスープご飯)、プゴク(干しスケトウダラのスープ)、カムジャタン(豚背肉煮込み鍋)などのスープ系の韓国料理も、酔い覚ましとして「ヘジャングッ」の役割を果たしています。 |
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ウゴジと呼ばれる大根の青菜 |
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キムチやカットゥギと一緒に味わう素朴な料理 |
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・ソンジヘジャングッ
一般的なヘジャングッに、ソンジ(牛の血を固めたもの)が追加されたメニューです。「ソンジグッ」と表記する店舗もあります。 黒色の独特な見た目と食感が特徴で、女性客には敬遠されがちですが、鉄分・たんぱく質など栄養たっぷりです。大きな塊をスプーンで小さく崩しながら味わいます。 ソンジヘジャンクッ(例) |
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・ヤンソンジヘジャングッ
上記のソンジヘジャングッに、ヤン(ミノ=牛の第1胃袋)を追加で煮込んだ料理です。コリコリとした味わいが評判で、ホルモン料理まで一緒に味わえるボリューム満点のメニューで、たくさん食べたい人に人気です。 ヤンソンジヘジャンクッ(例) |