「カムジャタン」とは、骨付きの豚の背肉または首肉を、じゃがいも、葉野菜などと一緒に薬味が入ったピリ辛スープで煮込んだ韓国鍋料理です。お店によっては「カムジャクッ」とも呼ばれます。箸で挟めないほど大きな骨についた肉は、豪快にかぶりつくのが現地式の食べ方。残ったスープでポックムパッ(炒めご飯)をしても美味。韓国焼酎などのお酒のアテに好まれるほか、呑んだ翌日の酔い覚ましスープとしても活躍します。 |
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「カムジャタン」の由来は、じゃがいも(韓国語でカムジャ)が入っているからという説と、使用する背骨が「カムジャ骨」と呼ばれるからという説などがあります。そのため、店舗によっては鍋にじゃがいもが入っていないお店もあります。
鍋の大きさは一般的に大(4人前)・中(3人前)・小(2人前)あり、2人以上のグループで食べる韓国料理です。一年中食べる料理ですが、特に寒い冬に食べると、身体が温まると人気の鍋料理です。  じゃがいも(カムジャ)が由来!? |
また「カムジャグッ」と呼ばれる、じゃがいもをベースに煮込むスープ料理があり、1980年代までは家庭でもよく食べられ、おふくろの味を思わせるシンプルで素朴な味付けの家庭料理でした。
その後、外食産業が盛んになるとお肉や野菜を大量に入れた「カムジャタン」が主流となっていくと、「カムジャグッ」も「カムジャタン」とほぼ同様の具材や味付けをして出すお店が増え始めます。そのため「カムジャグッ」と「カムジャタン」とは厳密には異なるメニューですが、ほぼ同じメニューと捉えている人も多い状況です。
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<カムジャタンの煮込み方>
注文すると骨付きの背肉をはじめ、大き目のじゃがいも、各種野菜、タンミョン(韓国春雨)などが大きな鍋に盛られて登場。鍋を煮込むのは基本的にスタッフは携わることなく、セルフサービスです。
火をつけたら、自分でスープをかけながら、野菜を少しずつ崩していくように煮込んでいきます。豚の出汁がベースのスープは、トウガラシ、ニンニク、トゥルケ(エゴマ)が効いてパンチが抜群。肉は箸で簡単にほぐせるほどの柔らかさになったら食べ頃です。  肉の上に野菜がたくさん盛られて運ばれてくる |
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スープを上からかけながら煮込んでいく |
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肉がほどけるようになったら食べ頃 |
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<カムジャタンの食べ方>
お肉は、そのまま食べても美味しく、また、わさび醤油につけて食べるのも韓国式。肉はがぶりつくように食べ、骨はテーブルの上の骨入れに捨てます。白米は一般的に付いてこないので、追加注文して食べても良いですが、ご飯は料理のシメにポックムパッにして食べるのが定番です。
カムジャタンが食べ終わる頃合、スープがやや残った状態でスタッフに「パッ ポッカ ジュセヨ(焼き飯をお願いします)」と追加注文をしましょう。注文時にお腹いっぱいであれば、ご飯は1人前の追加注文が程よいでしょう。 |
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肉はわさび醤油につけて |
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ポックムパッはスタッフが調理 |
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料理のシメにピッタリ! |
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<1人前カムジャタンとは?>
「カムジャタン」は大鍋料理なので韓国ひとり旅をするおひとりさまでは食べられませんが、1人前用にカスタマイズされたメニューが「ピョヘジャンクッ」や「トゥッペギカムジャタン」などと呼ばれる、ご飯つきの1人前メニューです。一人前用の土鍋に大きな骨付きの豚肉が入り、ピリ辛で濃厚な味のスープでご飯が進むと日本からの観光客にも人気です。  土鍋に入った1人前メニュー |