韓国にも「うなぎ料理」があり、各地に専門店があります。韓国語でうなぎは「チャンオ(漢字語で「長魚」)」と発音。テーブルに用意された鉄板で白焼き、または蒲焼きにして、韓国焼酎やビールなどのおつまみとして味わうのが一般的で、日本のうなぎ料理のように、ご飯と一緒に食べる、うな重やひつまぶりはありません。鰻料理は、韓国の「土用の丑の日」にあたる「伏日(ポンナル)」でも好んで食べられる滋養強壮に良いメニューとして知られています。 |
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◆専門店でよく見かけるメニュー◆
・ウナギ(뱀장어/ペムチャンオ)
料理店でよく出される一般的なウナギです。淡水魚のため、淡水を意味する韓国語「민물/ミンムル」と合わせて「민물장어/ミンムルチャンオ」とも呼ばれ、よく店舗名や看板になっています。
ソウルや釜山(プサン)などの街中を歩いていると「풍천장어/プンチョンチャンオ(風川長魚)」と書かれた看板の専門店を見かけますが、これは全羅道(チョルラド)の海水と淡水が混ざり合う所で育った天然物を指し、特に美味しいと評判です。
・穴子(붕장어/プンチャンオ)
海水魚であることから海を指す韓国語「바다/パダ」と合わさって「바다장어/パダチャンオ」とも呼ばれ、食べられる専門店もよく見かけられます。日本語のアナゴという名称も、韓国のウナギ愛好家の間では浸透しています。
・ハモ(갯장어/ケッチャンオ)
同じく海水魚で、日本語のハモという名前も浸透しています。日本に比べ、食べられるお店は多くありませんが、うなぎ専門店の一部で食べられます。
・ヌタウナギ(곰장어/コムジャンオ)
学術名は「먹장어/モッチャンオ」と呼ばれています。海底に生息しており、韓国では食用としてよく食べられ、特に釜山の機張(キジャン)地域が有名。「機張コムジャンオ」と書かれた看板を抱げるお店をよく見かけます。 |
◆うなぎの焼き方◆
うなぎ専門店には、焼肉店のように各テーブルに炭火焼の鉄板が用意されており、目の前の鉄板でうなぎを焼くのも韓国の特徴と言えます。味付けは選択できるお店が多く、塩だけで焼く白焼き。
コチュジャンベースのピリ辛ソースを、うなぎ全体に何度も塗りながら時間をかけてじっくり焼く蒲焼きがあります。コチュジャンの代わりに醤油ダレ(カンジャン)の蒲焼きもあります。 |
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塩焼き(例) |
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蒲焼き(例) |
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◆うなぎの食べ方◆
焼き上がったウナギは、 生姜の千切りや生ニンニクなどを乗せ、焼肉同様サンチュに包んで食べるのが韓国式です。生姜は、うなぎが持つ独特の匂いを口の中で消すのに効果があり、韓国のウナギ店では、千切りになった生姜をよく見かけます。
また、おつまみに、うなぎの骨がよく出ます。揚げたもので、せんべいのようなポリポリとした食感が人気です。 |
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サンチュに巻いて |
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うなぎの骨 |
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◆ヌタウナギの食べ方◆
ぶつ切りにし、コチュジャンで辛く味付けしたものを、鉄板や網の上で焼肉のように、焼いたり炒めたりして食べます。辛めの料理ですが値段も安く、韓国焼酎でたしなむ地元の人たちを良く見かけられます。 |
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さばいたヌタウナギ |
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焼酎のお供に |
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