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光州ビエンナーレ2010レポート

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めくるめくアートの世界!大規模美術展をレポート

今年で8回目をむかえる、光州(クァンジュ)ビエンナーレ。130以上の国や地域・130組あまりの作家の作品が全羅南道(チョルラナムド)の光州に一堂に会した、韓国最大級の国際美術祭典です。世界の現代美術の最前線や、過去の秀作を見ることができる2年に1度の貴重な機会に、めくるめくアートの世界を堪能したコネストスタッフ。早速、現地レポートをお届けします。

ソウルから約半日で会場到着
韓国の南西部に位置する光州。湖南(ホナム。全羅道(チョルラド)の通称)地域の中心都市として栄えており、ソウルからも鉄道やバスが多数通っています。龍山駅からKTXに乗り、約3時間で光州駅に到着。駅から展示場まではタクシーで10分程度なので、朝ソウルを出発すると、昼前にはビエンナーレ会場に到着。午後はまるまるビエンナーレ見学に使うことができます。
光州駅
光州駅
なお、期間中はビエンナーレ各会場や光州駅・バスターミナル等市内各所をまわる無料シャトルバスも運行中。入場券を持っていなくても乗車できます。ただしシャトルバスは運行時間が限られており、到着時間が前後する場合もあり。途中乗車して展示場に行くというよりは、出発地の展示場から各エリアへ移動するのに向いているという印象です。時刻表を事前確認の上、時間に余裕をもって利用しましょう。
シャトルバスは時刻確認を
シャトルバス

主な展示場は4カ所
メイン会場はビエンナーレの専用施設「ビエンナーレ館」ですが、すぐ裏にある「光州民俗博物館」と「光州市立美術館」、そして2010年は在来市場の「良洞(ヤンドン)市場」でも展示が行なわれています。他の会場から離れている市場はシャトルバスのルートに入っているので、無駄なくまわれるよう予め運行時間を調べておきましょう。
ビエンナーレ館 光州民俗博物館
光州市立美術館 良洞市場
チケット売り場 光州ビエンナーレは、全ての会場でチケットが共通。展示場を出入りする際に必要になるので、なくさないようにしましょう。なお光州民俗博物館や市立美術館の常設展示は無料なので、時間があればあわせて見学しても。ビエンナーレ館入口で販売されているチケットを購入したら、いざアートの世界へ!


チケット売り場

アート探訪、こう楽しんでみました!
2010年の光州ビエンナーレのテーマは「萬人譜(10,000 lives)」。特徴となるのが「イメージと人との関係」で、視覚芸術作品を中心に世界中から集まった精鋭の作品が並びます。作品名や簡単な紹介は韓国語・英語の2ヶ国語表記。広~い会場に集まる多数の作品、コネストスタッフはこんな方法で楽しんでみました。
楽しみ方1.テーマをじっくり堪能
光州ビエンナーレでは展示室ごとに設けられた小テーマの中で各作品が展開されています。個々の作品を眺めつつ、同じテーマ内の作品のつながりや比較を意識すると、空間の広がりが感じられます。また展示室としてまとまってはいませんが、5.18光州民主化闘争(光州事件)が起きたこの土地ならでは、事件と関わったテーマで作られた作品が毎回のように登場するのも、興味深いポイントです。
第1展示室:写真、ポーズ、イメージを通じた自己省察を扱った展示
第1展示室 : 写真、ポーズ、イメージを通じた自己省察を扱った展示
第2展示室 : 視覚的幻想と超科学的な視覚のメカニズムを探求
第2展示室:視覚的幻想と超科学的な視覚のメカニズムを探求
第3展示室:英雄と殉教者らにまつわる作品 第4展示室:宗教的人物、偶像、人形がテーマ 第5展示室:劇場とテレビの構造に注目した展示
第3展示室
英雄と殉教者らにまつわる作品
第4展示室
宗教的人物、偶像、人形がテーマ
第5展示室
劇場とテレビの構造に注目した展示
楽しみ方2.なにはともあれ話題の作
扮装した自身を被写体にしたシンディ・シャーマンの作品(光州市立美術館)
誰もが知っている巨匠の作品
大規模展ならではの楽しみ!美術界のビッグネームの作品は、さくっとおさえておきたいところ。今年は写真作家兼・映画監督であるシンディ・シャーマン、アメリカ南部の農村写真で知られるウォーカー・エバンス、映画界の巨匠ジャン=リュック・ゴダールなどが登場しました。アンディ・ウォーホルは、死後までほとんど人目に触れてこなかった収集ボックスの一部から出品。ポップアートの旗手として名高い作家の、別の一面が覗えます。

扮装した自身を被写体にしたシンディ・シャーマンの作品(光州市立美術館)
政治的主題を独自の方法で扱ったグスタフ・メッツガーの連作(第3展示室)
受賞作・新作も外せない
また2010年より始まったのが、「光州ビエンナーレNOON芸術賞」。全作品の中から、独創性・実験性・主題の具現性などの観点で審査がされ、ポーランド系の作家、グスタフ・メッツガーと韓国のヤン・ヘギュが選ばれました。そのほか、今回のビエンナーレのために新しく制作された、初公開作品たちもチェック!

政治的主題を独自の方法で扱ったグスタフ・メッツガーの連作(第3展示室)
様々な角度から作品を楽しむ!
基本的に作品と観覧客の間に仕切りはありません。作品に支障のない範囲で、魅力的な作品には心の趣くままに近づき、色々な角度から楽しんでみました。中にはぐっと覗き込んだり触れたりすること自体が作家のメッセージとなっているものも。
人形?人間? 覗いたり 作品を真似てみたり…
人形?人間? 覗いたり 作品を真似てみたり…
体験形の展示
また、体験型のこんな展示も。フランコ・バッカリは、1972年のベネチアビエンナーレで試みた展示法を再び披露。イメージの制作から展示まで、観客が加わることで完成される作品です。コネストスタッフももちろん参加してきました。
ブースで撮影 自分が展示の一部に!
ブースで撮影 自分が展示の一部に!

市場アートプロジェクト
2008年は光州市東部にある大仁(テイン)市場で開催されましたが、今年は会場を良洞市場に移動。市場の建物屋上に作られた文化スペースで行なわれます。こちらは市民参加型のプロジェクトということで、まだ進行形のよう。訪問時は、100年の歴史をもつ市場から縁の品が集められた「良洞市場日々記」というテーマの展示がありました。今後は「多文化食堂」と題した、各国料理の販売ブースもオープンするそうです(9月末予定)。
地元感たっぷり、良洞市場をぶらり
1,000ほどの店舗が並ぶ湖南地方最大規模の良洞市場。肉や魚、布団や韓服などが売られており、庶民的雰囲気に満ちています。おもむろに置かれた名物のエイや、生きた鶏とアヒルを売る「タッチョン通り」、試食もできる塩辛など、市場探検も、アートに負けず面白い!
雑多な感じがたまらない! 市場の人との交流も よく見ると愛嬌のあるエイ
雑多な感じがたまらない! 市場の人との交流も よく見ると愛嬌のあるエイ

番外編:アジュンマもアーティスティック!?
会場には若い女の子グループからお年寄りの夫婦、ベビーカーを押したお母さんまで様々な人が訪れていました。会場前の休憩広場では、ベンチの青色とピンク色に見事マッチした、アーティスティックなアジュンマ(おばさん)を発見。アートの渦の中では、まわりの景色全てがアートに見えてしまいました…

お土産・ご飯・ひと休み…便利なあれこれ
ビエンナーレ会場まわりには、見学に便利なサービスはひととおり揃っていました。ただし、軽食やおやつを除く一般の食堂は、会場内にはないので注意が必要です。
総合案内所
会場サービス
会場入口左にある総合案内所では簡単なパンフレット(韓・英・日)が置かれているほか、ベビーカーや車椅子のレンタル、迷子の保護といったサービスを行なっています。コインロッカーはビエンナーレ館1階、クロークは第1展示館入口手前にあります。クロークは当日17:00までの営業なので、受け取りをお忘れなく。

総合案内所
解説を聞くと作品の別の面が見えてくる
解説案内サービス
見たままを感性で楽しむのはもちろん、作品をとりまくコンテクストを知ると、また別の視点から鑑賞することが。そんなときに心強いのが、専門的な知識をもったドーセント(アート解説者)です。光州ビエンナーレでは、解説プログラム実施のほか、セクションごとに1~2名程度が常駐。コネストスタッフも利用してみましたが、作品ごとの背景や作家の意図など、詳しい話を聞くことができました。日本語での案内を望む場合は、事前にボランティア通訳の申請を。

ドーセント(写真奥)の解説を聞くと作品の別の面が見える
会場前の売店ではアイスクリームも
食事・休憩
メイン会場のビエンナーレ館内には、軽食やお菓子、飲み物などが売られた売店や、小さなカフェスペースがあります。会場から出てすぐの通り沿いには、庶民的な食堂やファーストフード店などの飲食店があるので、食事はそちらで済ませるのがよいでしょう。 ─ビエンナーレ館周辺の飲食店を見る─

会場前の売店ではアイスクリーム
(3,000ウォン)や飲み物(2,000ウォン程度)も
リーズナブルな家庭式定食 リーズナブルな家庭式定食
(5,000ウォン、ビエンナーレ館出てすぐ右向かいにある「トンファジョン」にて)
アートショップ
「ビエンナーレ展示館」1階には、ここでしか販売されていないビエンナーレ関連グッズ、一般アートグッズなどを販売するブースが用意されています。ビエンナーレ関連のグッズは思ったよりも種類が少ないのが残念な点ですが、全作品の説明がコンパクトにまとめられている解説書(韓国語・英語版あり。各4,000ウォン)は活用度が高そうでした。

「これはなに?」の面白さを体感して!
見ると笑顔になったり、思わず顔をしかめたり、「これはなに?」と立ち止まってしまう作品たち。その出会いに現代アートの、そしてビエンナーレの醍醐味を体感できました。今回は約半日かけて会場全体をひととおり見てまわりましたが、ひとつひとつの展示をじっくりと鑑賞しようと思った場合、もう少し時間をかけてもいいかもしれません。次々と現れるアートの世界に、引き込まれてしまうこと間違いなしの光州ビエンナーレ2010。9月3日から11月7日までの開催期間を逃さずに、ぜひ訪れてみてください。

光州ビエンナーレ2010ガイドはこちら

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  最終更新日:10.09.20
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