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読者が行く!車椅子ソウル観光レポート2

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車椅子でソウル散策
車椅子ソウル観光レポート」に続いてお届けするコネストバリアフリー特集は「読者が行く!車椅子ソウル観光レポート2」です。読者モデルにご協力いただく企画の2回目は大阪からお越しのしのぶさんとひろゆきさんご夫妻。今回も車椅子旅行家チョン・ユンソンさんと一緒に桜が咲き始めた4月上旬、南大門市場、ロッテワールドなどを散策してきました。
今回の企画に協力して下さった読者モデル紹介
ご夫妻は今回が初めての韓国で、海外旅行はこれで3度目。韓国語を5年前から勉強中のしのぶさんは、韓国に行ってみたいものの、車椅子での旅行情報が少なく、なかなか決心がつかなかったそうです。韓国語教室のクラスメイトがコネストで読者モデルの募集をみつけて、しのぶさんに知らせてくれたことが、今回の旅のきっかけに。出発前には「不安はありますが自分の目でしっかり確かめながら、ソウルの街を楽しみたい」と読者モデルの抱負を語ってくださいました。
しのぶさん(左)、ひろゆきさん(右)▶

スケジュール
1日目 2日目 3日目
・関西国際空港→金浦国際空港
・金浦国際空港→地下鉄を利用して、明洞のホテル
・ホテルチェックイン後、フリータイム
・南大門市場見学
・地下鉄で蚕室へ移動
・昼食
・スター・アベニュー見学
・ロッテワールド
・漢江遊覧船(蚕室→汝矣島)
・地下鉄でホテルへ
・出発までフリータイム
・明洞のホテル→タクシーを利用して、金浦国際空港
・金浦国際空港→関西国際空港
1日目 はじめてのソウル!金浦国際空港から明洞までのアクセス
地下鉄
金浦国際空港に到着。地下鉄駅への乗り場へは、車椅子の場合は一度外に出て、横断歩道を渡ったところのスロープを利用します。表示に従って駅に着くと、自動販売機で目的地(今回は乙支路3街(ウルチロサムガ)駅)までの切符(1,700ウォン)を購入します。
◀ ソウル到着
今回は昨年開通したばかりの地下鉄9号線を利用します。エレベーター完備のきれいな駅ですが、はて?車椅子の乗車位置の目印がありません。ホームを巡回中の警備スタッフに聞いてみると、車椅子マークがないところが車椅子の乗車位置と言われ、一同びっくり!他の路線はスクリーンドアに大きく表示があるのですが…。
このマークは乗車位置までの
距離を示しています
車椅子マークがないのが
車椅子の乗車位置!?
足元に注意して乗車します
乗換駅の堂山(タンサン)でしのぶさんが「これは何ですか?」と見つけたのが駅務室とつながっている非常&案内電話。赤いボタンが緊急、緑のボタンが問合せで、駅のホームや構内に設置されており、誰でも利用できます(韓国語)。早速、緑のボタンを押して、降車駅でのスロープサービスを頼むと、駅職員が降車駅に連絡したことの確認と乗車時の手伝いにホームまで来てくれました。乙支路3街駅では連絡を受けた職員がスロープを持って待機。ただし、スロープをぽんと置いただけで、ひろゆきさん曰く「慣れていない感じ」だそうです。
さて、明洞(ミョンドン)の最寄り駅は乙支路入口(ウルチロイック)駅ですが、前回のレポートでお伝えした通り、エレベーターを使うと遠回りになり、リフトが故障していたこともあり、もう1つ先の乙支路3街駅で下車することにしました。乙支路3街駅10番出口(3号線寄り)のエレベーターを利用すると明洞エリアの端まで約10分、中心部まで20分で来ることができました。
◀今回歩いたルート(地図をクリックすると大きくなります)
乙支路3街駅エレベーター 左側に見える照明器具などの
卸店は平日なら賑やか
大きな交差店の横断歩道を
渡ると明洞エリア
読者モデルから一言…
しのぶさん:駅職員がスロープの扱いに慣れておらず、正しくスロープを置いていないことがあり、スロープを置く位置が上過ぎるために、車椅子がスロープ上端を踏んだ時にスロープが浮く場面がありました。スロープを足で踏んで押さえるなどして欲しいです。駅構内のたくさんのエレベーターに乗りましたが、特に滞りなく乗ることができました。日本では、手でボタン操作ができない人のために、足で押したり車いすで体当たりして鳴らせる呼び出しボタンをよく見かけます。そのようなものがあれば良いと思いました。
ひろゆきさん:金浦空港の車椅子トイレは押しボタンで扉が開閉しますが、開閉の色の配色が日本と逆です。(赤=開く、緑=閉まる)また、日本では多くのボタンが直径5cm程の大きなボタンで手指以外での操作も可能ですが、金浦空港のそれは2cm程で手指以外での操作は難しいものでした。
地下鉄駅ではエレベーターを必要でないように見える人がエレベーターを利用している場面をあまり見かけませんでした。マナーの良さに感激です。
★地下鉄の利用法★
1.目的地までワンストップサービスを利用

ワンストップサービスを広報する車内ポスター
ソウル地下鉄では乗車時から降車時まで駅職員が案内や手伝いをしてくれるワンストップサービスを実施しています。但し、日本語ができる駅職員はいないので、乗車時にあらかじめ降車駅やルートを紙に書いておくとよいでしょう。ホームと車両の間があいていることがあるので、この時、スロープも一緒にお願いしておきます。
「乙支路3街駅で、おります(ウルチロサムガヨゲソ、ネリルケヨ)」
「スロープ、お願いします(アンジョンパルパン、プタカムニダ)」

また、必要な場合は次のように言いましょう。
「スロープが動いて こわいです (アンジョンパルパン ウンジギョソ ムソウォヨ)」
「スロープを 押さえてください(アンジョンパルパン チャバジュセヨ)」
2.乗車位置は車椅子マークが目印
スクリーンドア、もしくはホームに車椅子マークがある場所が車椅子スペースのある車両です。前述のように9号線ではスクリーンドアへの表示はありませんが、ホームには表示がありました。駅によってはこの車両の部分だけ、ホームとの幅が狭くなっている場合があります。
3.困ったときはタサンコールセンターで通訳サービスを
ソウル市が運営している総合情報電話案内サービスセンター「タサンコールセンター」は通話料のみであらゆる相談ができます。日本語もあるので、駅職員との意思疎通がうまく行かない、ワンストップサービスを利用する時に心配、などの時には活用しましょう。
局番なしで120、案内放送開始後9を押す。その後、3番(日本語サービス)
ホテル
今回の宿泊先は明洞にあるイビスアンバサダー明洞です。スタッフは親切で日本語も通じ、明洞の街を見下ろすロケーションもなかなか。しのぶさんからはハンディキャップルームについてユーザーの視点からのご意見をいただきました。
(客室・入口)
しのぶさん:部屋のドアが内開きのために、中から開けようとすると車いすを下げながらドアを開けなければならず、操作が困難でした。
ひろゆきさん:ドアスコープが立位置の高さにしかなく、車いすから外を窺うことが出来ません。低い位置にもドアスコープが欲しいです。
(ベッド)
小柄なしのぶさんの場合、ベッドが少し高いため、車椅子とベッド間の移動は自力では難しいとのこと。ベッドに移動する時は、介助者を支えにする必要があります。
しのぶさん:一人では起き上がりや体の向きを変えることが難しかったです。脱着式の手すり(ベッドサイドレール)が欲しいです。
ベッドに軽く腰掛けている状態。
体が安定していません。
体をベッドの上に持ち上げるには介助者を支え(左手側)に体を少しずつ動かします。足が完全に床から離れており、ベッドが
高いことがわかります。
ベッドから下りる時も同様。介助者を支えにし、車椅子に移動します。ベッドが高い場合は、小柄な人のために踏み台があるのが理想。
(トイレ・洗面台)
洗面台は体を伸ばさなければ蛇口に手が届かず、洗面台下のタオル掛けが足にひっかかります。うがいや洗面をするには立ち上がって利用することになります。トイレはしっかりと手すりが付いていて動きやすいつくり。しかし、トイレは自動水洗ですが、センサーの反応が悪い時もあったそうです。
しのぶさん:水洗が自動で動かない時には一旦トイレから立ち上がり、フタを閉めてから壁際にある手動の押しボタンを押す必要があり、一人で操作するのは難しかったです。
(シャワー)
シャワーブース内に手すりがないので、壁を伝って移動することになり、十分な注意が必要となります。背、手すり付のシャワー椅子はなく、現在のところホテルで用意できるのは、プラスチック製の簡易イスとなっています。
しのぶさん:シャワールームにはまったく手すりがなく、動きづらかったです。壁に固定されているシャワーチェアーは高さが高く、奥行きも狭いため安定せず座りづらかったです。
2日目 乗り物三昧。地下鉄、遊覧船、モノレール、そして…!!
明洞から南大門市場へ
韓国語を勉強しているしのぶさんにとって、今回の旅の大きな目的のひとつは韓国の人とお話すること。到着後のフリータイムにはチョン・ユンソンさんとすでに対面し、一緒に夕食に出かけた二人。はじめは緊張していたしのぶさんでしたが、ユンソンさんの気さくな人柄と、年齢も近く、一児の母という共通点もあり、瞬く間に「だんなさんはどれくらい家事を手伝ってくれるの?」など、アジュンマ(おばさん)トーク(すみません…)が炸裂し、韓国語にも積極的にチャレンジされていました。
そんな訳で前日にすっかり打ち解けていた一行は、最初の観光地、南大門市場(ナンデムンシジャン) に向かいます。ホテルからは新世界百貨店前交差点を通り、徒歩で約15分。所狭しと並べられた商品、道路の真ん中に陣取る露天商、大きな荷物を積んで通り過ぎていくバイクなどに驚きつつも、韓国らしい風情を楽しんでおられました。
◀ 今回歩いたルート(地図をクリックすると大きくなります)
さて、観光途中にしのぶさんの車椅子のタイヤの空気がないことに気付きました。ソウルのガタガタ道のせいなのか、理由はわかりませんが、ともかく空気入れ(もしくは自転車店)を探すことに。観光案内所に聞いてもわからないとのことで、ここで活躍したのが、地下鉄の乗り方でもご紹介した「タサンコールセンター」。地下鉄市庁駅近くに自転車店があることを教えてもらい、早速向かいました。自転車店に行く途中、偶然、電気や鍵などの修理全般の専門店があり、試しに聞いてみたところ、空気入れがあり、一件落着。
ところで、南大門市場から市庁駅に向かう途中、介助なしでは到底下りられない大きな段差があります。ここは昨年11月にチョン・ユンソンさんと一緒に通った時にもあって、ユンソンさんがソウル市に改善申請をした場所でしたが、残念ながら2010年4月時点でも同じ状況でした。因みにここを通らなければ、車椅子で市庁駅まで行くには果てしなく遠回りをしなくてはなりません。
読者モデルから一言…
しのぶさん:南大門市場では、露店、人、バイクでとても混んでいる上に起伏も大きかったです。止まったり動いたりを頻繁に繰り返すので電動車椅子のバッテリーもどんどん減るので注意です。朝の露店が少ない時には狭い道にも車がどんどん入ってきます。
また、市内の歩道はブロックのはがれたところがそのままになっていたり、路面ががたがたのところがあり、車椅子で動きづらいところが多くありました。信号が青の時間が短いように思いました。横断歩道を渡りきるのがぎりぎりになったりしました。
ひろゆきさん:大きな交差点の右折レーンには信号がないため、横断歩道を渡っている時にも車が来ます。歩行者が積極的に横断歩道を渡る意志を見せないと止まってくれませんので注意を要します。
アクセス便利なロッテ百貨店蚕室店で昼食
地下鉄市庁駅2番出口にあるエレベーターを利用し、地下鉄2号線で一路、蚕室(チャムシル) へ。蚕室駅から、ロッテ百貨店、ロッテワールドまではエレベーターもあり、通路はスロープで連結しており、問題なくアクセスが可能です。でこぼこ道の多い明洞・南大門周辺から比べると随分スムーズに動くことができます。
昼食はロッテ百貨店11階の食堂街へ。アクセス面で問題がなく、トイレも完備されています。今回は軽めの昼食をということで冷麺専門店「ユウォンジョン」に行きました。辛いものはあまり得意でないというしのぶさんでしたが、ビビン冷麺に挑戦。日本にはない味でとても美味しかったとのことです。
ビビン冷麺(8,000ウォン) 「辛い~!」 マンドゥ(韓国風餃子)やピンデットッ
(緑豆チヂミ)にも挑戦
「ユウォンジョン」
住所:ソウル市 松坡区 蚕室洞 40-1 11階 / (道路名住所) オリンピック路 240
住所:서울시 송파구 잠실동 40-1 / 올림픽로 240
電話:02−2143−7871
営業時間:10:30~21:30(ラストオーダー20:40) 休日:月1回不定期(百貨店の休業日)
さあ、午後からの観光スタート!の矢先に、しのぶさんの車椅子に異変が。先ほど、空気が抜けていたのは、どうやらパンクだったのかも…。今度こそ、自転車店を見つけなければなりません。ロッテ百貨店のインフォメーションに尋ねると隣接するEマートにあるとか。隣接といっても百貨店、マート、ホテルなどがある巨大施設なので、てくてく歩き、途中で迷いながらも自転車店を発見。瞬間「やった~」と声をあげたのはひろゆきさんでした。幸い、パンクではなく部品の一部が古くなって空気が漏れていたとのこと。部品を取り替えれば問題なく、ものの数分で復活。ほっと胸を撫で下ろした一行でした。
◀ 親切な自転車店の社長さんと
午後最初の観光は「スター・アベニュー」。ロッテ免税店が契約している韓流スターの展示や写真撮影などができる施設です。実はしのぶさんは俳優で歌手のパク・ヨンハの大ファン。お気に入りのスターの展示の前でバッチリ記念撮影をしました。
読者モデルから一言…
しのぶさん:スターの手形、ファンレターを書くタッチパネルなどがどれも高い位置にあり、車椅子から手が届きにくいところが多くありました。ドラマのコスチュームで写真を撮るコーナーや巨大スロットマシーンのコーナーなどは、段差があるために車椅子で入ることができませんでした。
★観光途中に車椅子のタイヤが!こんな時…★
1.自転車店を探せ
しのぶさんの車椅子タイプであれば、タイヤ修理は自転車店で対応できます。空気がなくなったかな?パンクしたかも?という時は、自転車店を探しましょう。ユンソンさんの車椅子タイプの場合は、空気を入れるのもカーセンター(韓国語ではカーセントー)になります。
「自転車店はどこですか?(チャジョンゴシャッ オディエヨ?)」
「タイヤの空気がないみたいです(パッキィエ パラミ パジンゴカッタヨ)」
「タイヤに空気を入れてください(パッキィエ パラム ノオジュセヨ)」
「タイヤがパンクしたみたいです(パッキエ ポンク ナンゴカッタヨ)」
2.タサンコールセンターは便利な電話帳
住宅地でもない限り、道行く人に自転車店はどこですか?と尋ねても中々わからないもの。今回、「タサンコールセンター」を使ってみて、何でも調べてくれると聞いていましたが最寄の自転車店の情報を得ることができて、少々驚きました。実は地下鉄の乗換駅にエレベーターがあるかの再確認をする時も電話してみましたが、調べて回答してくれました。なかなか使い勝手のあるサービスのようです。
夢の国、ロッテワールドへGO!
さて、いよいよ今日の観光のメインとも言えるロッテワールドに到着です。読者モデルの希望地をもとにプランニングしているこの企画、しのぶさんはどうしてロッテワールドに行きたかったんですか?とお尋ねしたところ、「お友だちが楽しかったと言っていたから」だそうです。女性はいくつになってもメルヘンチックな雰囲気が好きだからなあ、なるほど、と勝手に思い込んでいたコネストスタッフでしたが、まさか最後にあんな恐怖が…。
「天国の階段」ロケ地前で記念撮影 ロッティーとローリーとも記念撮影 全天候型の室内テーマパーク
「アドベンチャー」
ロッテワールド施設内はエレベーターがあり、トイレのほとんども車椅子対応となっており、移動やショッピング、休憩には問題ありません。乗り物に関しては車椅子のまま利用できる施設は4つで(すべて観覧型)、その中のひとつ4Dシアターを体験しました。
お土産店には韓国の伝統小物なども 韓国コスメ店もあります 4Dシアター
広い園内を案内して下さったのはロッテワールドアンバサダー(一般公募によるユーザーの広報大使)の西原さん(写真右)。西原さんおススメは写真後方に見えるモノレール。モノレールに乗れば、ロッテワールドの室内と屋外共に全体を眺められるそう。車椅子を下りて乗れそうなものがあれば、ぜひチャレンジしたい、というしのぶさんの意向もあり、モノレールに乗り、しばし空中散歩。ちょうど桜も満開で眺めは最高でした。
お茶を飲んで休憩し、そろそろ次へと思ったところにしのぶさんが「あれに乗ってみたいなあ」とにっこり。「え?どれですか?」「あれ、あれ」…そもそも遊園地が苦手なコネストスタッフには青天の霹靂。思わず聞こえないフリをしかけましたが、しのぶさんの指差す先には「ジャイロドロップ」と人々の絶叫。かくして「乗っておいで!」と手を振るユンソンさんに見送られ、「私、ジェットコースターも好きなんです~」と笑顔のしのぶさんに引き連れられ、一同、地上70メートルから時速100kmで垂直落下。本当に怖かったです…。
◀ ジャイロドロップ
「うわ~高い~」 ぎょええええ ああ、楽しかった♪
読者モデルから一言…
しのぶさん:西原さんや多くの係員の方に手伝っていただき、乗りたい乗り物に乗れたのが感激です。だいたいのところは不自由なく動けましたが、エレベーターの故障が1ヶ所あったのは残念でした。車椅子トイレも多く、トイレにも不自由はしませんでした。
ひろゆきさん:車椅子のままで楽しめるアトラクションがとても少ないのは残念です。また、座り移ることが出来れば楽しめるアトラクションでも通路がとても狭く、車椅子の通行が困難なものがありました。
★遊園地の乗り物に乗る時は?★
1.座り移ることができれば、利用は本人の判断で
「車椅子利用者ですが、乗れますか?」と尋ねたところ、乗り物の座席に正しい姿勢で座る、という面で問題なければ、利用できるとのこと。但し、アトラクションによっては速度や衝撃などもあるので、利用は本人の判断によります。
2.乗り物までのアクセスを確認
「モノレール」の乗り場に行くまでの通路が狭い上にロープと杭があって、車椅子での通行が難しい箇所がありました。杭が移動式だったので通行時に動かして、通路幅を確保しましたが、ユンソンさんは車椅子が大きく通行が難しいため、途中で引き返しました。「ジャイロドロップ」では入口はスロープで問題ありませんでしたが、出口が階段しかなく、車椅子ごと抱えて下りることになりました。実は入口横に退避口があったのですが、幅が狭くて車椅子が通行できず、入口側のスロープが利用できなかったからです。乗り物に乗ること自体に問題はなくても、乗り場までのアクセスが難しい場合があるので、あらかじめ入口、出口のチェックが必要です。
3.人の多い時期は避ける
大勢の人が利用するため、乗り場までのアクセスは進行方向が定められており、途中で引き返すのが難しいのが遊園地の特徴。特に車椅子では列の横から抜けて…ということができない場合があるので、混雑の激しい休日よりは平日に利用するのがよいでしょう。ロッテワールドには体が不自由な人のための優先搭乗があり、職員に声をかければ、本人と同行者1名まで、待たずに乗り物を利用できます。ただし、アトラクションや状況によって利用できない場合もあります。
遊覧船に乗ってソウルの夜景を満喫
久しぶりに童心に返って遊んだロッテワールドを後にし、地下鉄で2号線蚕室駅から隣の新川(シンチョン)駅に移動。7番出口のエレベーターを利用し、出てすぐの道を右方向に道なりに約700メートル直進。横断歩道を渡り、トンネルを抜けると漢江(ハンガン)が現われ、漢江遊覧船乗り場も目の前にあります。 地図
アパートを右側にしながら直進 遊覧船乗り場 まだまだ元気いっぱい!
思いの他、ロッテワールドで遊んだので、バタバタと乗船口へ。船へのアクセスは問題ないかと思っていたら、太鼓橋のような勾配のきついスロープ(?)で補助なしでは乗船できません。因みに下船時にはスロープがなく、職員に手伝ってもらい車椅子のまま持ち上げてもらいました。
さて、予定通り出航し、景色を見ようとデッキに出た一行。「タイタニックやって」というユンソンさんのリクエストに照れ屋のご夫妻は「シロヨ(嫌です)」とつれない返事。冷たい風にも負けず記念写真を撮ったり、わいわいと皆で楽しんでいましたが、旅の終わりが近づくにつれ、ソウルの夜景を眺めながら、しのぶさんとユンソンさんはお二人で静かに話し合っていました。夕暮れと共に約70分の船旅はゆっくりと過ぎていきます。
汝矣島(ヨイド)に到着とともにぽつぽつと雨が降り出しました。もうすぐ満開の見事な桜並木も雨のためにゆっくり見物はできませんでした。ホテルへの帰路は船着場から約10分の地下鉄5号線汝矣ナル駅1番出口のエレベーターから地下鉄利用、忠正路(チュンジョンノ)で2号線に乗換え、乙支路3街駅です。地図
読者モデルから一言…
しのぶさん:桟橋から船に乗る時にスロープがあるのは良いのですが、上がり下がりのきついスロープになるので注意です。
ひろゆきさん:乗船時はスロープで乗れたのに、下船時には桟橋と船の間に高低差があり、スロープをかけられなかったのは残念です。結局、車椅子ごと4人がかりで桟橋に引き上げなければなりませんでした。
3日目 やっぱりドキドキのコールタクシーで帰国の途に
車椅子用タクシー
実は前日、ホテルに直行したのではなく、予定を変更してご飯を食べに行こうと汝矣島をウロウロ。しかも雨が強く降り出し、大変な思いをしのぶさんとひろゆきさんにおかけしたので、帰路は少しでも楽をして頂こうと車椅子用タクシーを利用することに。しかし、前回ご紹介した通り、ソウル市が運用するこの車椅子用タクシーは事前予約ができず、利用の1時間前からの受付で遅延も当たり前とのこと。「もし来なかったらどうしよう…」と思いましたが、予定より10分遅れただけでタクシーが到着し、ほっと一息。タクシー乗車後は特に問題なく、金浦国際空港まで約1時間で到着です。料金は一般のタクシーと同じメーター制で特別料金は発生しません。
黄色い車体が目印 車椅子を固定します 乗降時には運転手が手伝ってくれます
※ソウル市障害者コールタクシー 電話:局番なし 1588−4388
※障害者コールタクシーは外国人の利用も可能ですが、受付は韓国語のみ、途中の配車状況の連絡のため、携帯電話が必要です。また、乗車時にはパスポートの提示が必要です。外国人の場合は、受付時に障害の内容を聞かれる場合があります。
読者モデルから一言…
しのぶさん:運転手さんが丁寧に車椅子を取り扱ってくれて、安心して乗ることが出来ました。ただ、車椅子で乗った時にシートベルトが見当たりませんでした。
帰国の途に
金浦国際空港到着後は搭乗カウンターでチェックイン。優先手続き表示がなかったので、職員に尋ねて別カウンターに案内をしてもらいました。金浦国際空港では電動車椅子は可能な限り分解し、手荷物として預けるように言われ(関西国際空港でも同様)、チェックインと同時に空港側の手動車椅子に乗り換えます。搭乗ゲートまで電動車椅子を利用したい旨を伝えてみましたが、重量の問題で受け付けてもらえませんでした。後日、電話で航空会社に問合せたところ、空港の設備、車椅子の重量などによるので、予約時に申し出てほしい、とのことでした。
読者モデルから一言…
しのぶさん:車椅子のタイヤのトラブルの時には、鍵屋さんや自転車屋さんなど多くの人が助けてくれました。ロッテワールドでも係員の人が多く介助してくださり、とても感激しました。
ひろゆきさん:日本よりもはるかにクレジットカードが浸透していることに驚きました。クレジットカードのサインをする機械(電子パネル)に車椅子使用者が届くのか心配です。ユンソンさんの電動車椅子で縦横無尽に、どんな道でも進んでいくそのバイタリティーには二人して驚きました。
※写真はフリータイム中、新世界百貨店新館と旧館、連絡通路の階段横にあったリフト利用時のもの。無事に利用できたそうですが、呼び出しベルを押してから職員が来るまで少し時間がかかったのと、驚いたのは運転を自分でしたこと、だそうです。
今後、車椅子でソウルに旅行に来る方々のひとつの情報になればと、積極的にいろいろと提案して下さり、挑戦して下さったしのぶさん。雨の中を歩くことになったり、車椅子のタイヤのトラブルでヒヤッとすることもありましたが「大変だったこともよい経験であったと思います」とポジティブに捉えて、ニコニコと取材に協力してくださいました。別れ際、「来年の春にはまたソウルに来ます」と元気よく宣言したしのぶさんに「え?聞いてないよ」と驚くひろゆきさんでしたが、和気あいあいと仲良しのお二人にユンソンさんも思わず「いいわねえ」。ぜひ、またお二人でいらしてください。

ユンソンさんによると、障害者の外出運動が始まって約10年という韓国。日本とは違って不便な点も多いことは確かですが、バリアフリーの街づくりは少しずつ始まっています。韓国に行ってみたいという方々に活用して頂ける情報提供を目指していきますので、韓国に実際に行ってみた体験、感想など、皆様からの情報をお待ちしております。ぜひコネスト編集部(right@konest.com)にお寄せください。

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  最終更新日:10.04.30
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