対北朝鮮政策、１０年ぶりの大転換

李明博（イ・ミョンバク）大統領は２４日、「（北朝鮮が）今後、韓国の領海・領空・領土を武力侵犯すれば直ちに自衛権を発動する」と述べた。

李大統領はソウル竜山（ヨンサン）戦争記念館で海軍哨戒艦「天安（チョンアン）」事件と関連した対国民談話を発表し、「大韓民国は今後、北朝鮮のいかなる挑発も容認せず、‘積極的な抑制原則’を堅持する」と強調した。

李大統領が発表した対北朝鮮対応措置は大きく４つに分けられる。▽北朝鮮船舶に対する韓国海上交通路の封鎖▽南北交易・交流の中断▽北朝鮮の挑発に対する積極的な抑制原則の堅持▽「天安」事態の国連安全保障理事会付託－－。

このうち「積極的な抑制」原則に含まれた自衛権概念について、李東官（イ・ドングァン）青瓦台（チョンワデ、大統領府）広報首席は「軍事的な脅威の撃退だけではなく、侵害を除去するために必要な行為まですべて含む」と説明した。

李大統領は談話で北朝鮮当局に対し「大韓民国と国際社会の前で謝罪し、今回の事件関係者を直ちに処罰しなければならない」と要求した。李大統領は南北交易・交流中断方針を明言しながらも、開城（ケソン）工業団地問題については慎重に扱うと明らかにした。

李大統領の談話内容は、００年６・１５南北共同宣言に集約される対北朝鮮‘太陽政策’のパラダイム（枠組み）を完全に変えるものだ。

◇６・１５南北共同宣言＝００年６月１５日、分断後開かれた初の南北首脳会談で採択された５項目の合意文。統一問題の自主的解決、経済協力、社会文化分野の交流活性化などが明示された。