＜フィギュア＞キム・ヨナ…ショートは強烈に、フリーは優雅に

キム・ヨナ（１９，高麗大）がついにオリンピックシーズンの扉を開くグランプリ第１戦に出場する。１６日（韓国時間）に始まるフィギュアスケートのグランプリシリーズ第１戦でこれまで準備してきた新プログラムを公開する。２０１０年のバンクーバー冬季五輪でも使うプログラムだ。世界のフィギュア界がキム・ヨナにかける期待はいつになく大きい。今月初めに行われたジャパンオープンでプログラムを公開した浅田真央とジョアニー・ロシェット（カナダ）などライバルがこれといった個性のある演技を見せられなかったためだ。

◆パワフルなショート、魅惑的なフリーの調和＝ファンが最も気になるのはキム・ヨナの新プログラムと衣装だ。キム・ヨナは今シーズンのショートプログラムで「００７メドレー」を、フリープログラムでジョージ・ガーシュインの「ピアノ協奏曲ヘ長調」を選んだ。雰囲気はまったく異なる。ショートでキム・ヨナは五色の宝石が埋め込まれた黒いホルターネックのミニスカートを選んだ。パワフルな印象のショートプログラムのイメージをそのまま反映した。

フリープログラムの衣装は優雅さが感じられる。「あげひばり」の時よりも少し濃いめの青い衣装で、やはりホルターネックデザインだ。キム・ヨナは「フリーはまるでイブニングドレスのよう。昨シーズンの衣装は多くの方に気に入ってもらえたが、今回はもっと神経を使って選んだ。とても気に入った」と満足げだ。

◆「夢の２００点」超え世界チャンピオン受賞＝３月の世界選手権大会でキム・ヨナは「夢の２００点」を超え、世界新記録の２０７．７１で優勝した。キム・ヨナは当時、「もう一度この点数を超えられるか心配だが、絶えず挑戦したい」と覚悟を明らかにした。さらに点数を上げるためキム・ヨナはプログラムにいくつかの変化を与えた。釈然としないエッジ判定が多かった最初のジャンプ「トリプルフリップ・トリプルトゥループ」の代わりに「トリプルルッツ・トリプルトゥループ」を訓練した。トリプルフリップは単独ジャンプで跳ぶ。このほかショートプログラムの振り付け構想は昨年と同じだ。フリープログラムの場合連続ジャンプをやや修正した。

今シーズンはこれまで成功率が低く飛ばなかったトリプルループも試す。これまで飛んでいたダブルアクセルの３．５点より基本点が１．５点高い。ブライアン・オーサーコーチは、「トリプルループを跳ぶのがプランＡだが、選手に負担になる場合イナバウアーにダブルアクセルをつなげて跳ぶ」と明らかにした。

まあ、「隠れた加算点」を引き出すためジャンプとジャンプの間に難しい動きを追加し、ステップ演技もより速く構成した。高い水準の演技で点数を上げる計算だ。