政府「財政支出、当面は減らさない」

政府が当面、財政支出を拡大する政策を維持することにした。財政の健全性も重要だが、経済状況にまだ多くの懸念材料があるという判断に基づくものだ。

政府は２６日、青瓦台（チョンワデ、大統領府）で李明博（イ・ミョンバク）大統領の主宰で財政戦略会議を開き、このような方針を定めた。

最近、一部の経済指標が好転し、財政の健全性を心配する声が強まった。景気回復の兆しが表れているだけに財政を注ぎ込んで経済を支える政策を見直す必要がある、ということだ。

しかし政府は今回の会議で「まだそういう時期ではない」という立場を明らかにした。財政支出拡大の効果を除けばまだ民間部門の状況は良くないからだ。

李大統領は会議の冒頭発言で「来年から（財政が）正常に行き始めれば庶民がもっと厳しくなると考える」と述べた。

しかしずっと財政を注ぎ込むわけにもいかない。成長率はやや高まるだろうが、財政赤字による副作用も少なくない。すでに１−３月期の統合財政収支は１２兆４０００億ウォンの赤字を記録し、今年末の国の債務は３６６兆ウォン（約２８兆円）に達する見込みだ。

政府は財政赤字を減らすために不合理な非課税または減免対象を大幅に減らすことにした。０４年に１８兆３０００億ウォンだった非課税・減免規模は昨年２６兆９０００億ウォンに増え、財政赤字の主要原因に挙げられてきた。