ＦＴＡ協定文公開…まだ隠された文書ある

今回公開された韓米自由貿易（ＦＴＡ）協定文は‘第３の開国’と評価された歴史的な韓米ＦＴＡの内容をすべて網羅している。国文本１３００ページ、英文本１４００ページなど計２７００枚の膨大な分量だ。全２４分野に分けられ、協定本文の解釈上の理解が異なる場合に備えて交渉過程の議論内容を説明した付属書簡などもある。付属書簡も協定本文と同じ法的効力を持つ。

この協定文は、今後、両国法律家による自救修正、国内の場合は法制処の条文審査を経て、来月末に両国首脳が署名すれば公式確定する。

しかし今回、すべてのＦＴＡ関連文書が公開されたわけではない。両国がおよそ１年間交渉しながらやり取りした各種提案書などの書簡は、今回の公開から除外された。両国がその間、各交渉でどんな要求をし、その要求がどのように変わったのかなどの過程は、協定文だけではほとんど把握できない。

これに関し金宗フン（キム・ジョンフン）韓国側首席代表は「書簡が公開される場合、両国の交渉戦略がそのまま露出し、今後の欧州連合（ＥＵ）、中国などとの交渉で不利になる」と説明した。このため両国は今回公開しない書簡を３年後に公開することで合意した。金代表は「当初米国は１０年後の公開を主張したが、両国が妥協し３年後で合意した」とし「国益という観点から国民にも理解してほしい」と付け加えた。

一方、当初の政府説明と違い、先月初めの協定妥結直後すでに国文本が存在していたにもかかわらず、英文本だけを国会に提供したという指摘も提起されている。政府は国会議員らの要求で先月２０日から英文の協定文だけを国会閲覧室に提供してきた。

これについて金代表は「国会に提出する当時、国文協定文は国会に出すほど詳細に整理されていなかったため、公開が不適切だった」と釈明した。

ユン・チャンヒ記者