年俸の５０％…三星電子で予想より多い成果給

三星（サムスン）電子が４日、定例のボーナスを支給したが、予想よりも手厚いものとなった。世界的な景気減速と昨年第４四半期の赤字転落、組織改編による衝撃など、冷え込んだ社員らの指揮を高めるためとみられる。

携帯電話と液晶パネルをそれぞれ生産販売する情報通信事業部とＬＣＤ事業部は年俸の５０％に相当する超過利益分配金（ＰＳ）を受け取った。これは最高等級のボーナスだ。三星の携帯電話は昨年の販売台数が２億台に迫り、トップのノキアとの格差を縮め２位の座につけている。営業利益も年間２兆３７００億ウォンで前年より増えている。

ＬＣＤ事業部も世界トップの座を守り、昨年は２兆ウォンを超える利益を出した。次世代移動通信技術のワイブロを全世界に普及してきたネットワーク事業部、日本のソニーを押さえ世界のテレビ市場でトップの座を確固としたテレビ事業部も３０％以上のボーナスを得た。

半導体の場合は最悪の１年を過ごしたメモリー事業部のＰＳが１～２％にとどまったのに対し非メモリーのシステムＬＳＩ部門は２けたのＰＳを受け取った。

半導体部門は第４四半期だけで５０００億ウォンを超える赤字を出しており、年間では１０００億ウォンの黒字にとどまった。電子系列会社のうち黒字転換に成功した三星ＳＤＩは電子事業部が２０％のＰＳを受けるなど、概ね１０％を超えるボーナスが支給された。

◆超過利益分配金（Ｐｒｏｆｉｔ Ｓｈａｒｉｎｇ）＝年間経営実績を評価し、目標水準を超える利益を得た場合には超過分の２０％を社員に還元するサムスン独自の成果給制度。最大で年俸の５０％まで支給される。