12日午後9時、江南新沙洞(カンナム・シンサドン)ドンサン公園前のカフェ通り。 夜には20・30歳代の社交場に変わるこの辺りは、輸入車展示場のようだ。 ドンサン公園の正門からハイツパークマンションまでの90メートル、道の両側に駐車された27台のうち10台が輸入車だった。 ホンダ・シビック、プジョー407、レクサスIS250、ホンダCR−Vのほか、ベンツS500、アウディA8、ポルシェ・カイエンSなど1億ウォン(約1300万円)以上の高級車が並ぶ。 輸入車が富裕層の若者に広がっている。 誇示欲求が強い韓国の若者を狙って、輸入車ブランドも若者をターゲットにしたモデルを出している。
◆20・30歳代が輸入車市場成長の主役=輸入車を購入する主な年齢層はすでに30歳代に低下している。 韓国輸入車協会によると、今年1−5月に売れた輸入車(8461台、法人購買除く)のうち30歳代の購買比率は29.7%を占めるという。 昨年初めて40歳代を上回った後、さらに増加を続いているのだ。 20歳代の購買も増えている。 20歳代は昨年、全体輸入車購買者の7.4%を占めたが、今年は8%を記録している。 ボルボコリアのキム・ボミン取締役は「若者向けのモデルが次々と出ているなか、輸入車に対する若者の関心がますます高まっている」と語った。 ベンツMyB、ホンダ・シビック2.0、フォード・ニューエスケープなど各輸入車ブランドが相次いで2000万−3000万ウォン台のモデルを出し、若者層の顧客を引き込んでいる。 ジャガー・ランドローバー・コリアのイ・ジョンハン部長は「ありふれていない‘自分だけの車’を持ちたいという若い世代が今後、輸入車市場の主な顧客になるだろう」と話した。
◆維持費は高い…=しかし若者の輸入車購入は合理的な消費でないという指摘もある。 自動車市民連合のカン・ドンユン室長は「若い顧客の中には、‘輸入車だから良い’という漠然とした幻想を持って車を購入し、後に維持・管理費のため苦しむケースが多い」と語った。 輸入車の部品価格は国産車の2−9倍にのぼる。 昨年末BMWミニクーパーを購入した会社員キム・ウンジョンさん(28、女性)は「性能面で国産車より良いのかもよく分からないし、何よりも維持費が非常に高い」と不満を表した。大林(デリム)大学自動車工学科のキム・ピルス教授は「車を通じて社会的地位を誇示しようという風潮が強いため、若者の輸入車購買はますます増えるだろう」と予想した。 特に、韓・EU、韓・中自由貿易協定が締結され、輸入車価格がさらに落ちれば、現在5%未満の輸入車シェアは10%台にまで高まることが予想されている。
ハン・エラン記者