＜原油高時代＞江原、新・再生エネ施設導入相次ぐ

江原道（カンウォンド）道庁をはじめとする公共機関が、原油高時代を克服するために、新・再生エネルギー施設を相次いで導入している。

２７日、江原道などによると、最近ガソリンと軽油価格が１リットル＝２０００ウォン（約２００円）に達した中、太陽熱、太陽光、地熱、冷水など新・再生エネルギーの開発や利用が増えている。

江原道は２０１２年までおよそ２０００世帯に太陽光エネルギーを用いた住宅を普及する方針を決め、年末まで１２０億ウォンを投入して敬老堂（高齢者向けの福祉施設）と村の会館３００カ所に太陽光エネルギー施設を設けることにしており、今後、段階的に民間に拡大するとしている。

江原道はこれに先立ち昨年８月に１１億７０００万ウォンを投入して道庁の駐車場に１２０キロワット級の太陽光発電システムを設置、年間１７５メガワットの電力を生産することで、約２８００万ウォンの電気料金を節約できた。

農村振興庁の高嶺地農業研究所は、０７年５月、大関嶺（デグァンリョン）頂上付近に新庁舎を移す際、地下１５０メートルから汲みあげた水を活用する冷房・暖房システムを設け、年間７０００万ウォン以上を節約している。同システムは、年中摂氏１５～１８度を維持する特性を活用したもので、農業と建築施設に適用する案も検討中だ。

江原道教育庁傘下の江原教育情報院は今年３月から、地下１５０メートルから押し上げた地熱で管理室の暖房施設を稼働させており、今年新築する予定の江原体育高校と江原幼児振興院にも太陽光などを利用した街灯４つずつを設置する計画だ。

春川市（チュンチョンシ）は昨年９億８０００万ウォンを投入して下水処理場に１００キロワットの容量の太陽光発電施設を竣工したことに続き、今年と来年にそれぞれ１００キロワットと４００キロワット級の設備をさらに設置するなど、容量を６００キロワットに拡大、年間５０００万ウォンを節約する計画だ。

これとともに春川市は摂氏４～６度を維持する昭陽江（ソヤンガン）ダムの水を、共同住宅と事務室などに冷房向け用水として供給する場合、年間２１６億規模の費用が節減できると推算し、活用策を検討中だ。

江原道関係者は「原油高時代を迎えて省エネはもちろん環境にやさしいことから“一石二鳥”の効果を得られる新・再生エネルギー施設が増えている」と話している。