朴大統領「労働改革が座礁なら歴史の審判」、国会に圧力

朴槿恵（パク・クネ）大統領の国会への圧力は２３日にも続いた。労働改革関連５法案と経済関連争点法案を年内に処理してほしいという要求だ。

特に朴大統領は「国会の非協力で労働改革が座礁することになれば、歴史の審判を免れなくなるだろう」と表現をさらに強めた。青瓦台（チョンワデ、大統領府）で開かれた核心改革課題点検会議でだ。

この日の会議は朴槿恵政権の２４の核心改革課題現況を確認する場だった。しかし朴大統領の冒頭発言は国会の法案処理を督促する発言の連続だった。

朴大統領は「過去の政治は今の歴史で、また、今の政治は未来の歴史という言葉がある」とし「国民に重大な、国の未来がかかっていることにどのように向き合い、どのように処理し、どのように努力し、どのように妨害し、どのように怠り、こうしたすべてのことが未来に歴史として残るということを考えると、本当に誰もが恐れるしかない」と述べた。また「みんなが歴史に取り組む気持ちで労働改革やこうした（改革）課題に向き合うことを望む」とも話した。「どのように」という言葉を５回も使ったのは、歴史が現在の国会の姿をどう記録するかを考えろという圧力の意味だという。野党はもちろんで職権上程を拒否している鄭義和（チョン・ウィファ）国会議長に向けた発言でもある。

朴大統領は「労働改革はわが国の青年の生存がかかっている問題であるだけに、いかなる理由であれ政争の対象にはならず、政略的駆け引きや取り引きの手段になってはいけない」と強調した。「労働改革５法案の一部だけを先に処理しよう」「選挙年齢引き下げなど選挙法を経済関連法案と交換しよう」などという与野党間の雰囲気に関し、「取り引きはない」という点を明確にした発言だ。

朴大統領の相次ぐ圧力に野党は不快感を表した。新政治民主連合の兪銀恵（ユ・ウンヘ）報道官は「大統領は世の中の万事を判断して決める審判者にでもなるということか」とし「歴史の審判まで云々するのをみると、大統領の眼中には国民も国会もないようだ」と批判した。また「自分が推進するものはすべて正義で、野党の異見は政争であり、与野党間の議論は駆け引きや取り引きという大統領の発想は傲慢と独善だ」と述べた。

一方、鄭議長側は反応を自制した。その代わり鄭議長はこの日、前任の国会議長を招請して夕食会を開き、知恵を求めた。９日の通常国会閉会直前、朴大統領との電話で「現在では要件にならない」と述べて職権上程不可という立場を明確にしたが、青瓦台と与党セヌリ党からの圧力が強まっているからだ。金守漢（キム・スハン）、朴寛用（パク・グァンヨン）、姜昌熙（カン・チャンヒ）元議長らは現在では職権上程は難しいとし、鄭議長に積極的な与野党説得を注文したという。

国会の関係者は「まだ職権上程は考慮していない」とし「その代わり野党議員らと個別の接触を通じて争点法案処理を説得するなど、議長としてできることはすべてしている」と伝えた。実際、鄭議長は企業活力向上特別法（ワンショット法）処理に反対する新政治連合の重鎮議員に法案の処理を訴え、ハートのマークを添えた文字メッセージも送った。鄭議長が送った文字メッセージは「世間のすべてのことが完ぺきであることは難しくないだろうか…」というコメントの後にハートマーク３つを入れたものだったという。