＜平和オデッセイ2015＞役割が拡大する市民社会

「南北の平和と統一問題に市民も参加しよう」。

「平和オデッセイ２０１５」第３回セミナーの出席者は、政府中心の平和・統一議論に失望感を吐露し、市民の役割を強調した。李年鎬（イ・ヨンホ）延世大教授は「政府中心に推進してみると、指導者が交代するたびに連続性が落ちる」とし「政府中心から民間に拡大し、多角的に接近しなければいけない」と強調した。李教授は「合理的な考えを持つ知識人中心の市民社会が参加するのが望ましい」と提案した。朴載昌（パク・ジェチャン）韓国外大客員教授もこれに共感を表した。朴教授は「合理的・理性的な主体として国家中心の統一議論が作動していない」とし「統一問題を市民と一緒にする政策パラダイム的な変化が必要だ」と主張した。

この日のセミナーの争点は市民社会の抵抗性と合理性の調和だった。白楽晴（ベク・ナクチョン）ソウル大教授は「保守であれ進歩であれ、まともな市民になるには抵抗精神を持たなければいけない」とし「抵抗精神と合理性を結合させる訓練が必要だ」と強調した。また「韓国社会で合理的保守が保守同盟から抜け出して独自に行動する時になった」と注文した。

宋虎根（ソン・ホグン）ソウル大教授は権利志向的に過度に発達した韓国社会の市民意識レベルを指摘した。宋教授は「市民に対する新しい視線が必要であり、特権の維持ではなく譲歩の対象、共存の対象に市民性を満たしていくことが必要だ」と強調した。朴明圭（パク・ミョンギュ）ソウル大教授は「市民的価値を共有できる枠組みを作ることが重要」と強調し、チャン・フン中央大教授は「市民社会の流れとともに疎通を続けることが平和オデッセイに与えられた重要な課題」と述べた。

参加者は、合理的保守主義者が保守・既得権層の抵抗があっても政府と国民に北朝鮮に対して前向きに進むよう促す勇気を発揮するべきだという意見をまとめた。

白楽晴教授は「韓国社会で合理的保守主義者が魅力国家を作り、文化の香りが漂う国を作るためにするべきことが多い」とし「合理的な保守主義または、真の保守主義を代表する人々の役割が大きくならなければいけない」と強調した。