「ロッテホームショッピングの透明化」に５０億ウォン使う辛東彬会長

辛東彬（シン・ドンビン）ロッテグループ会長（６０）が、年間５０億ウォンを投入するロッテホームショッピングの透明性強化案に直接関わっている。辛会長が、韓国内はもちろん日本ロッテのトップに浮上するだろうという観測が出てくる中で、納品不正で苦労したロッテホームショッピングの正常化に尽力してグループの内実固めに出たものと分析されている。

ロッテホームショッピングによれば辛会長は１５日、ソウル小公洞（ソゴンドン）のロッテホテルでカン・チョルギュ元公正取引委員長ら社外要人で構成されたロッテホームショッピング経営透明性委員会と懇談会を開いた。この委員会は不公正な取引慣行をモニタリングして協力企業との共生案について専門家の助言を聞くために昨年１０月ロッテが作った諮問機構だ。

辛会長はこの席で「ロッテホームショッピングが経営の透明性強化と清廉実践のための体系的な構造を備えられるよう公正で透明な企業のモデルを提示してほしい」と委員に要請した。カン・チョルギュ元公正取引委員長は「企業が透明経営を外部要人に任せたことは異例的」としながら「ロッテホームショッピングが顧客の信頼を得られるよう積極的に努力する」と話した。

この日ロッテホームショッピングは年間５０億ウォンの運営基金を作って公正取引専門家や法律専門家で構成された経営透明性委員会の常勤事務局を設置することにした。事務局は協力企業と顧客のトラブル・異議・紛争を客観的に解決する役割を受け持つ。

昨年初め、ロッテホームショッピング役員が時間帯の配分や放送に便宜を図って納品企業から金品を受けとったことが明らかになって物議をかもした。

辛会長は当時、事件の報告を受けて「絶対にあり得ないことが起きた」と語調を高めたという。以後、毎年１１月に開いていた社長団会議を６月に開いてホームショッピング不正に対して「これまで最善を尽くして積み重ねてきた誠意のこもった塔が崩れ落ちたような気持ちになった」として「この事件をグループ内の不正と腐敗を抜本的に根絶するきっかけにしなければならない」と警告した。

ロッテホームショッピングはその後、協力企業から無償で提供されたサンプルを全て購入して使うようにし、協力企業との業務に必要とされる全費用をロッテホームショッピングが負担するようにするなど多様な制度を導入した。