韓国政府、２０１５年の経済政策を発表

今後３５歳以上の契約職労働者は、本人が望めば最長４年まで同じ職場で働けるようにする案が推進される。現在は２年まで許されている。非正規職として３カ月以上働けば退職金を受けとることができるようになる。今は１年以上勤めた人にだけ退職金を出すことになっている。非正規職労働者が雇用期間を満たした後、正規職に転換されなければ退職金のほかに別途の離職手当ても受けとることになる。会社が職場を離れる契約職労働者の求職活動を助けようとの趣旨だ。非正規職の契約更新回数も２年で３回に制限される。退職金を出さないために１カ月の超短期契約を乱発できないようにするためだ。

政府はこうした内容の非正規職の総合対策を最近確定した。非正規職の雇用安定を高め、処遇も改善する方向だ。ドラマ『未生』で主人公チャン・グレがそうだったが、２年契約職として働いた後に１回の正規職転換審査から脱落すると会社を離れるしかなかった非正規職差別を減らそうとの趣旨だ。代わりに正規職は毎年賃金が自動的に上がる号俸制を成果によって支給する成果・職務級に変えるなどの過保護を緩和することにした。政府関係者は「当初政府は労使政府委員会で大胆な労働市場の改革案を引き出そうとしたが、事実上合意が困難になる中で非正規職総合対策政府案を今月中に発表する予定」と話した。

これによれば労組に差別是正の申請代理権を許容することにした。正規職と同じ仕事をしても賃金や福祉で差別を受けたら労組を通じて正すことができる機会を与える制度だ。今は個人が労働委員会に申請しなければならない。チャン・グレのように、差別を受けても耐えなければならない非正規職の境遇を考慮した措置だ。失業給与の需給期間も最短３カ月から４カ月に延びる。勤務期間が短く、失業給与を受けとる期間も短い非正規職労働者に最低限の生活を保障するためだ。派遣業種は拡大するものの多段階の請負は規制する。

休日勤務を含めて計６０時間まで許される勤務時間は、５２時間から段階的に短縮される。代わりに企業の人材運用に突破口を開くために、研究開発や企画業務を担当する労働者には時間ではなく業務単位で労働の総量を測定する裁量労働が拡大する。このようになれば超過勤務手当てにともなう企業の負担が減る。受注量によって勤務時間を調整できるように弾力勤務時間も増えて、超過勤務時間を集めて休暇として使える勤務時間貯蓄口座制が導入される。賃金体系は職務と成果中心に変える。賃金ピーク制を導入する企業には年８４０万ウォンである政府支援金を１０９０万ウォンに増やす。公共部門は賃金体系タスクフォース（ＴＦ）を構成して機関間の賃金格差を減らし職級と職種にともなう新しい賃金体系を優先的に導入する。