米国の韓人銀行ＢＢＣＮ、設立２８年でソウルに進出

米国で成長した韓人銀行が初めて韓国の金融市場に逆進出する。米ロサンゼルスに本店を置くＢＢＣＮ銀行（Ｂｕｓｉｎｅｓｓ　Ｂａｎｋ　ｏｆ　Ｃｅｎｔｅｒ　ａｎｄ　Ｎａｒａ）がソウル事務所を開設する。設立から２８年ぶりの帰郷だ。ＢＢＣＮ銀行はソウル事務所開設に合わせ２４日にソウル市内のホテルで記念式を行った。ＢＢＣＮ銀行のケビン・キム頭取は、「第３四半期基準で米国１４３位の銀行に上った。小型のコミュニティバンクからスタートしいまでは米国全域に支店を置く中型のリージョナルバンクに発展した。韓国に専門性を持つ米国系銀行としてソウル事務所開設は当然の手順だ」と話した。

米国には６６００社を超える銀行がある。世界を舞台に活動するウェルズ・ファーゴ、シティバンク、ＪＰモルガン、チェースのような超大型銀行があるかと思えば米国内の他の州を行き来して営業する中型銀行、特定地域や社会を基盤とした小型銀行がある。数千社の銀行はそれぞれの領域で激しく生存競争を行う。ＢＢＣＮ銀行はそうした競争の中で米州地域最大の韓人銀行に成長した。１９８６年に設立された中央銀行と８９年に設立されたナラ銀行が合併してできたＢＢＣＮ銀行は２０１１年１２月に正式に発足した。韓国系米国人と米国で営業する韓国系企業が主要顧客だ。時価総額１１億ドルの米ナスダック上場企業でもある。今年基準で７０億ドルの資産を保有している。預金５５億ドルと貸付５４億ドルをそれぞれ誘致している。本店はロサンゼルスにある。カリフォルニア州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、イリノイ州、ワシントン州、バージニア州の６州に５０カ所の支店と６カ所の貸付事務所を持っている。米国内の韓人銀行では規模が最も大きい。

キム頭取は「無一文で米国に行った移民第１世代が苦しい状況で資金を集め小さく始めた銀行がこのように大きくなった。韓国同胞社会というニッチ市場に忠実だったことが他の銀行より堅実に発展できた秘訣」と明らかにした。合わせて「韓国系銀行を超えアジア系代表銀行に発展しようという構想を持っている」と強調した。ＢＢＣＮが韓国金融市場に進出するのも同じ脈絡からだ。初めての韓国事務所は汝矣島（ヨイド）国際金融センター（ＩＦＣ）に設けられた。今後１～２年以内に韓国に正式な支店も出す計画だ。９月にはソウル市、ロサンゼルス市と相互業務協約も結んだ。両市とともに輸出金融を開発し、汝矣島国際金融地区を活性化する内容だ。

キム頭取は、「今後収益性も高め規模もさらに拡大しなくてはならないが、われわれの精神的基盤となった韓国社会を助ける企業に成長するよう努力したい」と話した。続けて、「外国為替業務をはじめ米国に進出した企業や進出を準備する企業を対象に差別化した貿易金融サービスを提供する。韓国と米国事業に特化した経験、米国全域にある支店網は韓国の都市銀行でもまねできない長所だ」と説明した。この日の記念式にはソウル市の朴元淳（パク・ウォンスン）市長とロサンゼルス市のエリック・ガーセッティ市長ら関係者１００人余りが参加した。