韓国で「セットトップボックス世界初開発」…ＩＰＴＶがＵＨＤ競争時代

韓国国内のインターネットテレビ（ＩＰＴＶ）加入者が１０００万人を超えた。

韓国デジタルメディア産業協会によると、企業別のＩＰＴＶ加入者はＫＴ５４８万人、ＳＫブロードバンド２５０万人、ＬＧユープラス２０２万人。２００９年１月の商用サービス開始以来５年８カ月間でだ。ケーブルテレビが１０００万人の加入者を集めるのに１０年近くかかった点を考えると、非常に速いペースだ。

ＩＰＴＶが放送サービスの変化をもたらしたという分析だ。視聴者は地上波中心の片方向リアルタイム放送から抜け出し、ＶＯＤのような双方向サービスを好きな時間・場所で楽しむことができるようになった。

加入者が増え、ＩＰＴＶ３社の技術力・サービス競争も激しくなっている。超高画質（ＵＨＤ）放送サービスが代表的な例だ。ＳＫブロードバンドとＫＴはこの日、それぞれ「世界で初めてＵＨＤセットトップボックスを開発した」という内容の報道資料を出し、来月の商用化計画を発表した。フル高画質（ＨＤ）の４倍、標準画質（ＳＤ）の２４倍も鮮明な映像を楽しめるサービスだ。

ＳＫブロードバンドは映画・アニメ・ドキュメンタリーなどＵＨＤ専用コンテンツをＶＯＤで提供し、こうしたコンテンツを拡大していく計画だ。ＶＯＤ放送を見ながらリアルタイム放送を小さな枠で同時に見る「ＰＩＰ」機能、声で望みのコンテンツを探す音声検索サービス機能も備えた。

ＫＴはサービス名称を「オルレギガＵＨＤｔｖ」に決め、ソウル光化門社屋に体験ゾーンを設置した。ＩＰＴＶ事業者では唯一、ＵＨＤ専用チャネルを保有するＫＴは４つの画面を同時に見せる「４チャネルサービス」、野球中継を見ながら各種データおよび他球場の状況を確認する「スマート野球中継サービス」などを提供する。ＬＧユープラスの「Ｕ＋ｔｖ　Ｇ」は最近、スマートフォンで撮影した映像をテレビで中継する「ＬＴＥ生放送」、１万２０００件の映画をテレビ・モバイル・パソコンにつないで見る「Ｕｆｌｉｘ」サービスを始めた。

しかしＩＰＴＶに対する視線はよくない。当初期待されたコンテンツ産業の活性化には寄与せず、有料放送が低価格サービスから抜け出せなくしたということだ。