対北朝鮮制裁解除　「検討していない」＝韓国

韓国政府は７日、２０１０年３月に発生した海軍哨戒艦「天安」沈没事件を受け同年５月から実施している対北朝鮮制裁措置の解除について、一切検討していないとの立場をあらためて示した。

　韓国統一部の金義道（キム・ウィド）報道官は同日の定例会見で、同措置について「わが国民が納得できる水準の、北の責任ある措置が取られるまで維持されるべきだというのが政府の基本的立場だ」と説明した。

　その上で、「現在、北側の態度変化がない状況の中、制裁措置の解除を全く検討していない」と明言した。

　一部では、朴槿恵（パク・クネ）大統領が先月ドイツを訪問した際に北朝鮮に対する統一構想を提案したことを機に韓国政府が制裁措置解除に向けた手順を踏むのではないかとの見方も出たが、哨戒艦沈没事件に対する態度に変化がなければ制裁解除はあり得ないと北朝鮮にくぎを刺した形となった。