あすの離散家族再会協議は困難か　北朝鮮から回答無し

【ソウル聯合ニュース】韓国が６日に北朝鮮に対し、朝鮮戦争で生き別れになった離散家族再会に向けた赤十字実務協議の１０日の開催を提案したが、９日になっても北朝鮮から返答がない。

　韓国統一部によると、９日午前９時、軍事境界線がある板門店の南北連絡官が業務開始の連絡を取ったが、北朝鮮から離散家族再会問題に関する通知はなかった。この日午後４時、業務終了の連絡時までに返答がなければ、韓国が提案した「１０日、板門店統一閣での赤十字実務接触」は実現しないことになる。

　韓国政府は当初、８日ごろには返答があると予想していた。このままでは韓国が期待していた旧正月（今年は１月３１日）の離散家族再会の実現が困難になりかねないとの見方も出始めている。

　北朝鮮は金剛山観光再開と離散家族再会問題をまとめて協議することを望んでおり、この二つを分けて対応するという韓国政府の方針に不満を持っていると思われる。

　北朝鮮が韓国の提案に返答したとしても、提案をそのまま受け入れるのではなく、金剛山観光の再開協議に絡めた提案をしてくる可能性も高い。あるいは、韓国に対北朝鮮政策の変更を要求する北朝鮮が、離散家族再会の提案そのものを拒否したり、このまま沈黙を守ることで韓国に圧力をかけたりすることも考えられる。