不法に北朝鮮に渡った韓国人３人を起訴＝ソウル地検

【ソウル聯合ニュース】ソウル中央地検は２２日、無許可で北朝鮮に渡り北朝鮮関係者と接触した罪（国家保安法上の侵入・脱出および賛揚・鼓舞など）で２０代と６０代の計３人を起訴したと明らかにした。

　検察によると、３人は生活苦や健康悪化などで苦しむ原因は韓国社会にあるとの理由から、中国を経由し北朝鮮に不法に渡った疑いが持たれている。

　２０代の１人は大学受験に相次いで失敗したのは家が貧しいためだと考え、韓国の資本主義システムに反感を持ち２００９年に北朝鮮に入った。

　６０代の男は事業に失敗した上に、２度の離婚も経験した。自身の不遇は韓国社会のせいだと考えるようになり２００９年に北朝鮮入りした。

　検察はこの男が韓国の抗日運動家・尹奉吉（ユン・ボンギル）のおいであると伝えた。

　もう１人の６０代の男は、韓国で生計を立てていくのが厳しくなると２０１１年に妻と共に北朝鮮に渡った。北朝鮮の招待所で生活を始めた男は妻が北朝鮮の調査官と不適切な関係にあるのではないかと疑い、口論の末、妻の首を絞めて殺害した。

　北朝鮮は先月２５日、この３人を含む６人の身柄と、殺された妻の遺体を軍事境界線のある板門店を通じ韓国側に引き渡した。ほかの３人は既に検察に起訴されている。