サムスン　今後は企業と政府がターゲット＝米紙

【ワシントン聯合ニュース】世界のスマートフォン（多機能携帯電話）市場を席巻するサムスン電子が、企業と政府をターゲットにした新たな戦略を推進していると米紙ワシントンポストが１０日、報じた。

　同紙は米ラスベガスで開催中の世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー（ＣＥＳ）」で、同社が企業向けスマートフォン用の先端ソフトウエアを披露したと伝えた。

　「ＳａｆＥ（セーフ）」と呼ばれるこのソフトウエアは企業が社員のスマートフォンの保安を統制、管理できるようにして業務の安全性を高める目的で開発された。

　また同紙はサムスンがこのソフトを基に、２０１７年までに１８１０億ドル規模（約１６兆円）に達するとみられる企業用市場の先取りを狙っていると伝えた。

　さらに、一般消費者からの人気が高いサムスンが本格的にこの戦略に乗り出せば、スマートフォン「ブラックベリー」で同市場をリードするカナダのリサーチ・イン・モーション（ＲＩＭ）にとって大きな脅威となると指摘した。　

　ソニーをはじめとする日本メーカーについては、今回のＣＥＳでハードウエアに固執する姿が見られ、ＩＴ（情報技術）市場で重要視されているソフトウエアとコンテンツの競争力を確保できていないと評した。