米専門家ら　韓国次期大統領の対北朝鮮政策に関心

【ワシントン聯合ニュース】米国の著名な朝鮮半島専門家が韓国大統領選（１９日）で勝利した朴槿恵（パク・クンヘ）氏の対北朝鮮政策に高い関心を示している。専門家の多くが韓米の同盟関係に変化はないと予想しており、２期目を迎えるオバマ大統領と緊密に政策調整を行うよう求めた。

　アメリカン・エンタープライズ研究所（ＡＥＩ）のニコラス・エバースタット研究員は聯合ニュースとのインタビューで、朴氏が良好な韓米の同盟関係を引き継ぐと予想。ほかの大統領候補よりも「調和を成し遂げられる人物だ」と評価した。

　ただ、エバースタット氏は「韓米両国とも具体的な戦略がないようなので、積極的に対北朝鮮政策を模索すべきだ」と主張した。

　米シンクタンク、新米国安全保障センター（ＣＮＡＳ）のパトリック・クローニン顧問は、オバマ大統領が朴氏にお祝いの電話をした直後から両国の協力に関する対話が始まると述べた。また「安保政策で最も重要なのは、北朝鮮との対話」とした上で、北朝鮮に対する抑止や準備態勢に関する戦略策定の必要性を説いた。

　さらにクローニン氏は米政府が韓国新政府やアジア地域の他の国との協力を強調するだろうと述べた上で、「ここには日本の安倍新政権と韓国との関係改善も含まれる」と説いた。

　ピーターソン国際経済研究所のマーカス・ヌランド研究員は、韓国新政権の北朝鮮政策について、「包容政策（太陽政策）を取った盧武鉉（ノ・ムヒョン）政権と、是々非々の態度で接した李明博（イ・ミョンバク）政権の中間を選択する必要がある」と主張した。

　米国務省の東アジア太平洋担当副次官補を務めたエバンズ・リビア氏は、韓米両国が北朝鮮問題を含めたさまざまな課題で同じスタンスを取る可能性が大きいと指摘。「オバマ大統領と朴氏は北朝鮮に対する幻想を持っていない。２人は原則を守りながら問題をうまく解決できると期待している」と話した。