＜ビッグ３同行取材?＞李会昌候補の２４時

李会昌（イ・フェチャン）無所属候補。彼はこれまで勝利を宣言してきた。驚天動地の変化があると言ってきた。先月７日に出馬宣言をした後、相変わらずの表情だった。世論調査で２、３位を行ったり来たりしても彼の確信は昔のままだった。

選挙３日前の１６日から２日間、彼を追い続けた。

３回目の大統領選挙挑戦の最後のヤマ場を迎えた姿を近くで見守った。

１６日午前、彼の表情は明るかった。“李明博（イ・ミョンバク）動画”が公開された直後だった。彼は「最後の最後まで最善を尽くして必ず勝利する」と力をこめて言った。緊急会議→午後２時緊急記者会見→午後８時テレビ討論など強行軍の中で彼の顔には自信に満ち溢れていた。

テレビ討論を終えた直後の午後１０時２０分、李候補はソウル竜山区西氷庫洞（ヨンサング・ソビンゴドン）自宅隣近の二村地区隊を訪れた。テレビ用メイクも落とさず、シンポジウムの結果に満足したのか、表情は明るかった。彼は地区隊警察を慰労し「大統領になるから…」「大統領になれば…」と言う言葉を何回も言った。

彼は「私たちは普段世話になっている。大統領候補となったから警察の警護も受けるが、不本意ながら苦労させ、世話になっている。あと３日だけ世話になろう」と話していた。

◆ハンナラ党議員動向に関心

１７日午前８時２０分。ソウル竜山区西氷庫洞自宅前で彼にまた会った。久々のスーツ姿がむしろ新鮮だった。いつもジャンパーばかり来ていたからだ。側近たちは「最後のテレビ候補演説録画日程のために着たもの」と説明した。

−−２日後には選挙だが覚悟のほどは。

「…」

午前９時ＫＢＳのスタジオで候補演説録画に入った。

彼は「李会昌に１票入れれば李会昌に決まる。李会昌は政権交代の唯一の選択肢だ。民心の大変化が起きている」という要旨で語った。

彼は録画中たまにスタジオの隅に走った。緊密な携帯電話で通話するためだった。彼の声は低かった。「周辺議員たちの動向は？」「大統領候補者選挙時の戦略が…」という一部が聞こえるだけだった。しかし、十分に彼が朴槿恵（パク・クンヘ）前代表とその周辺の動向に気を使っているということを判断することができた。通話直後、彼の表情はややこわばった。

◆「李明博時代は盧武鉉時代と違わない」

彼は午前１１時４０分、春川（チュンチョン）中央路に用意された遊説壇上に立った。そうしてＢＢＫ動画の話を何回も取り上げた。

「李明博大統領時代と李会昌大統領時代を比べてみよ。どんな世の中が、望む世の中か。ハンナラ党とハンナラ党候補が政権を取れば先日、盧武鉉（ノ・ムヒョン）時代と違うところがない。国民は非常に苦労するでしょう。お金がなくて外国暮らしができない人がバカなら、李会昌を選んでも外国暮らしができない人はもっとバカで、盧武鉉を選んでおいて外国暮らしができないという人は本当のバカという言葉がある。１２月１９日、また間違えるつもりか」

李候補は引き続き「政権交代をハンナラ党にしなければならないという人がたくさんいて、本当に心から涙を流した」とも言った。

彼の表情が前日に比べて暗くなったのは、ＢＢＫ動画以後も大きな変化のない世論調査のためだろう。イ・テグァン随行チーム長は「１６日夜、世論調査結果を報告した」と伝えた。

◆ハンバーガーとコーラで昼食

午後１時、春川から原州（ウォンジュ）に移る遊説車で彼と対座した。彼はハンバーガーとコーラで昼食を済ませた。

−−勝利に自信があると言った。予想得票率を言ってくれ。

「自信はある。結果は…出て見なければわからない」

−−遊説をしながら感じたことは。

「暮らしが豊かになれない人々に豊かに暮らしてほしいということだ。手をつかんで豊かに暮らしてくれと言い、縮こまって暮らしてほしくないと言った」

−−政権交代をする唯一の候補だと言ったが。

「世の中を変えて新しい時代を開くことができる候補は本当に私１人だけだ。正直さと信頼でリーダーシップを築き、安定した土台の上、世界に跳躍する韓国の未来を開かなければならないが、候補たちの中でそれを成し遂げられる唯一の候補は私だ」

◆「２００２年の私ではない」

−−２００２年より、より良い大統領だと思うか。

「ほほう。下から始め、国民の心を読みながら国民の心とともに進むことをつくづく感じた。国民とともに歩む大統領になることができる。未来を開く視覚と洞察面で韓国という狭い土地を離れ、国家大改造ビジョンを提示するというのが２００２年とは変わった点だ」

−−李明博候補が特検を受け入れた。

「いい加減うるさいから決めたんだ、自分が調査される方がいいからではないはずだ。万が一、あの両班（ヤンバン＝李明博候補のこと）が当選して調査の手が及ぶ事態が来たら、次期政権はどこに安定を見出すことができるか」

−−最高裁判事を務めた経験から見たら李明博候補の容疑の事実はどう見るか。

「問題の多いことがやはり…。露骨に表現するのはちょっと…。大きな問題を多く抱えているようだ」

−−鄭東泳候補が（李会昌候補と）共同政府を構成することができると言った。

「具体的な内容は知らない。内容を先に調べる」

−−朴槿恵前代表の心は変わると思うか。

「朴前代表の立場が立場だから…」

◆「朴槿恵氏と国の未来の熱気を希望する」

インタビューの後、彼はあちこちにまた電話をかけ始めた。意見を求める様子だった。富平（プピョン）遊説を取り消し、代わりに緊急記者会見を用意した。午後４時４０分、仁川南洞区九月（インチョン・ナムドング・クウォル）３洞地域事務所であった。

彼はずっと強いトーンで見解を述べた。

彼は李明博候補に向けては「腐敗したリーダーは国民にとって災いだ」と述べ「国民を相手に大胆なうそをついた人に国の未来を任せて何の未来があるか」と批判した。鄭東泳（チョン・ドンヨン）候補を狙ったように「与党は国民の罪の宣告を待つばかりだ。野党でもできるようになったことをありがたく思わなければならない」と言った。しかし、朴前代表に対する求愛は露骨だった。彼は「朴前代表と国の未来を開いて行くことを希望する」と言った。

−−他の候補と反腐敗連帯するつもりは。

「そんな計画はない」

◆「鄭東泳共同政府提案は適当ではない」

−−鄭候補が共同政府を提案したが。

「鄭候補は現与党の候補として、私に対して共同政府を構成しようというのは非常に適当ではない提案だ」

彼は午後７時、タンアムビルの前で開かれる“李会昌で政権交代決起大会”に出席するために急いで去った。彼の目には“大統領選挙勝利”がはっきりと映っていた。

文＝コ・ジョンエ記者
チョン・ガンヒョン記者

写真＝カン・ジョンヒョン記者