ロンドン五輪　南北選手団の間に気まずい空気

【ソウル聯合ニュース】ロンドン五輪に出場する韓国と北朝鮮選手団の間に、気まずい空気が流れている。

　今大会に韓国は２２競技に２４５人を、北朝鮮は１０競技に５６人を派遣した。

　北朝鮮が出場するのはサッカー女子、重量挙げ、レスリング、柔道、射撃、アーチェリー、ボクシング、競泳、卓球、陸上。このうち、スコットランドで１次リーグを実施するサッカー女子代表、大会後半に行われるレスリングと陸上の選手は韓国選手と対面する機会がなかった。

　南北選手が練習場で出会ったのは重量挙げや射撃、アーチェリーなど。軽くお辞儀するだけで、交流はないという。

　南北の重量挙げ代表は２１日に練習時間が一緒だったため、隣で練習を行った。だが、韓国チーム関係者は「お互いに交わした会話はない。あいさつしただけ」と話す。

　多数の国際大会で顔を合わせ、親しい関係にある射撃チームも状況は変わらない。練習場で何度も会ったが、お辞儀するだけという。　　

　アーチェリーの北朝鮮代表クォン・ウンシル選手は多くの国際大会に出場しており、韓国選手にはおなじみの選手だ。しかし、クォン選手とも「特別な交流はない」という。

　◇北京での統一チーム白紙化から関係冷却

　こうした雰囲気は２００４年のアテネ五輪とは明らかに違う。当時は２０００年のシドニー五輪に続き、２大会連続して五輪開会式で南北選手団が同時に入場したほか、卓球選手団は開幕前に合同練習を行った。南北の柔道選手らは食堂で一緒に食事したり、記念撮影するなど、和気あいあいとしていた。南北のオリンピック委員会（ＮＯＣ）は４年後の北京五輪で南北統一チームを構成することについて話し合った。

　しかし、北京五輪では開会式の同時入場は実現せず、南北選手の関係が冷え込んだ。今五輪では交流自体がなくなった。卓球練習場では北朝鮮選手団が韓国の記者団に神経質になる場面もあった。